マスコミとの対話

映画「暗くなるまで待って」

NHKBSプレミアムシネマで放送された米映画「暗くなるまで待って」を長い間録画したままにしていたが昨日ようやく見終わった。オードリー・ヘプバーン主演のこの映画の原題は「WAIT UNTIL DARK」と初めて知ったが日本語題名がそのまま上手く付けられているこ…

「鳥がしゃべる」と「Little Tern ・リトル ターン」

5月10日にこのブログで「四十雀(しじゅうから)がしゃべる」と題してNHKラジオの山番組「石丸謙二郎の山カフェ」で動物行動学者の鈴木俊貴さんが番組に出て、小鳥の四十雀が鳴き声で文章を作り言葉のようにして仲間とコミュニケーションを取っていると話さ…

アメリカの古い旗

月刊誌「文藝春秋」には昭和史研究家・保坂正康(ほさかまさやす)さんが「日本の近現代史を再検証する」というキャッチフレーズで「日本の地下水脈」という題の連載を続けられており先月今月は日米関係の近代史が色々な角度から検証されている。そのなかで今…

朝ドラ「ちむどんどん」戦争の傷

沖縄出身の少女が、自分の夢である料理で身を立てる目標に向けて頑張るNHKの朝ドラ「ちむどんどん」では、ちょうど主人公の父母や関係者の戦争体験が、先祖供養の風習を伴い振り返って語られる週になっている。未だ続いている沖縄での遺骨収集活動を大きな切…

「日本百低山」と萩往還(はぎおうかん)

NHKTVの番組に「日本百名山」をもじった「日本百低山」という番組があり、酒場詩人を自称し「酒場放浪記」で有名な吉田類さんがゲストと共に全国の比較的低い山を登る番組で、私は高い山には縁がないが低い山には何度か登ってその爽快感を味わったことがある…

キューバ危機の記憶

NHKのドキュメンタリーに「映像の世紀」という番組があり最近はこれに「バタフライエフェクト」という副題をつけ蝶々(バタフライ)の羽ばたきのような小さく見える動きが世界的な事件等に大きな影響や効果(エフェクト)を与えているような事例を記録映像で編集…

「鯨獲りの海」

最近好物の鯨赤身の刺身を食べていない。尾ビレの部分オバイケは酢味噌で食べたが、やはり鯨は赤身のところを酢と醤油で刺身を食べるのが一番のような気がする。家内がスーパーに買い物に行くおり時々運転手に駆り出され、待ち時間に鯨がないか売り場をのぞ…

「さようなら」

別れの言葉「さようなら」は「左様なことならば」、「左様であるならば」という言葉から派生したことはよく知られている。すなわち前に起きたことを区切って次につなぐ節目、今までこうであったならば一度区切ってこの先はこのようにしようというような意味…

「ふりさけ見れば」②

2021年11月5日のこのブログに「ふりさけ見れば」と題して安部龍太郎さんが日経新聞に連載され始めた遣唐使を主題にした連載小説のことを書いた。その後私は毎日欠かさず、引っ越し後も含めこの小説を読み安部龍太郎さんの構想力、筆力に脱帽している…

円安のなかで考える

昨今の1ドル135円前後の為替をあらゆるマスコミが「急激な円安」と呼んで、毎日のニュースの格好のネタになっており私も一度はここで書いておかなければとつい思ってしまった。年の始めには1ドル110~115円程度であったことを思うと、ある角度か…

「街道をゆく・長州路」①

最近NHKTVで作家・司馬遼太郎さんの長大な紀行作品を原作にした「街道をゆく」が再放送されている。 司馬さんが1971年から1996年にかけて国内外を旅してその歴史や風土、人の生き方などを縦横に書いて週刊朝日に連載し、全43巻が刊行された同じ表…

私の新聞読み

引っ越しで神戸に来た際に兵庫県に住む同級生から「新聞は神戸新聞?」という問い合わせがあり、神戸新聞がこの地域で根付いているのがよく分かった。今住んでいる施設にはライブラリーと呼ばれる図書エリアがありそこには地元の神戸新聞を始め、朝日、読売…

映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」

民放で放映された1997年のアメリカ映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」を録画再生してようやく観終えた。 ブラッド・ピットが主演したこの映画は間違いなく2度目の鑑賞なのだが以前劇場で観たのかTVなのかはっきりしない。登山家の主人公、ダライ…

朝ドラ「ちむどんどん」の歌

現在進行中のNHK朝ドラ「ちむどんどん」は沖縄出身女性の奮闘記で全体に明るいところが気に入っている。黒島結菜さんが演じる主人公暢子の妹、上白石萌歌さん演じる歌子が名前のとおり音楽や歌が好きな設定で、唄うシーンが随所に出てくる。今までのシーンで…

陸奥宗光と青木周蔵

NHKBSの歴史番組「英雄たちの選択」で今回録画して視たのは「不平等条約を改正せよ!陸奥宗光の外交戦略」と題したもので、明治新政府の宿願であった、幕末に結ばれた英米など列強との不平等条約の改正を成し遂げた外務大臣・陸奥宗光の物語である。陸奥宗光…

中断中の独り言⑨四十雀(しじゅうから)がしゃべる

鳥のことは詳しくないので、四十雀と聞いて思い浮かぶのは倍賞千恵子さんが唄った映画「同胞(はらから)」の主題歌「ふるさと」の歌詞にある、♪︎♪︎けやきの梢と 「しじゅうから」 庭の陽だまり 水たまり♪︎♪︎くらいだが、雀と同じくらいの大きさで日本では人が…

中断中の独り言③・カムカムエヴリバデイ「ひなたの道で」など

NHKの朝ドラ「カムカムエヴリバデイ」が終わってしまった。 言うまでもなくラジオの英会話講座を軸にした母子3代をつなぐ物語で、ヒロインが上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さんと3人もいる珍しいドラマだった。朝から気持ちが落ち込むような一部ス…

頑張れ!美祢(みね)線

コロナ禍で旅客を運ぶ航空、鉄道各社が苦境に有る。 日経新聞の記事ではJR西日本も例外でなく、常態化していた地方の赤字路線を近畿圏の在来線や新幹線で支える構図が崩れ、バス路線への転換など見直しが必至の状況にある。1km当たりの1日平均利用者数が2…

「北上夜曲」

戦前に岩手県出身の若い学生二人が作詞作曲し、戦後マヒナスターズ、小林旭、倍賞千恵子、ダークダックスなど色々な人が唄ってヒットした懐かしい歌が北の初恋を歌った「北上夜曲」で、ゆったり落ち着いた調べが記憶に残っている。 ♪︎♪︎ 匂い優(やさ)しい 白…

今週の歌壇、俳壇

◎今朝歩いていると大粒の雪が舞ってきてあわてて早く切り上げた。冬将軍の最後のあがきであればいいのだが。毎週1度日経新聞に掲載される、読者が投稿する中から選ばれた短歌の歌壇、俳句の俳壇は楽しみに必ず見るようにしている。 自分自身は短歌も俳句も…

「輝き続ける中島みゆき」

いつもの通り番組表をTV画面に写しながら録画したい番組がないか探していると民放BSで「輝き続ける中島みゆき」というタイトルが目にとまり録画して観ることになった。自分が思っていることとピッタリ来るようなタイトルで、中島みゆきファンとも云える以下…

英雄たちの選択「信長最大の敵・大坂本願寺」

戦国時代が終わりを迎えようとしている時期、天下統一を目前にした織田信長と大坂石山に本拠を構えた一向宗(現在の浄土真宗)の本山・本願寺第11代門主(もんしゅ)・顕如(けんにょ)との戦いは今まで色々な歴史家や小説家がそれぞれの切り口で分析調査し発表…

「鎌倉殿の十三人」余話として・佐(すけ)殿

NHKの大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」では伊豆国(いずのくに・静岡県)に流された源頼朝のことを、北条氏一族や、関東の武士達がしきりに「佐殿(すけどの)」「佐殿」と呼び立てる。これは頼朝が流人(るにん)になる前に朝廷の官職・右兵衛権佐(うひょうえごんの…

映画「蝉しぐれ」と作家・藤沢周平

民放BSで放送された2005年の映画「蝉しぐれ」を録画して観終えた。 「蝉しぐれ」は云うまでもなく作家・藤沢周平さんの原作で、映画の冒頭 「藤沢周平氏に捧ぐ」との字幕が流れた。「たそがれ清兵衛」など藤沢作品を多く撮った山田洋次監督の弟子とも云…

春闘と春季交渉に思うこと

色々なニュースで今年の賃上げ交渉が始まった事が取り上げられている。 世界各国の賃上げ率に比べ日本の賃金の伸びが長い間低く抑えられ、これが物価上昇率を含む経済の循環に対して著しく悪影響を与えていることは周知の事である。 云わばこの交渉は今後の…

「鎌倉殿の十三人」・大江広元(おおえのひろもと)

今年始まったNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」は大河には比較的取り上げられることが少ない鎌倉幕府の草創期を扱った作品である。鎌倉幕府や室町幕府では評定衆(ひょうじょうしゅう)と呼ばれる将軍を補佐して実力者が合議する機関があったが、草創期でまだ…

円の実力低下

日経新聞に掲載された「円の実力低下、50年前並み」という記事には当然だろうと思う反面、日本の近い将来を否応なく思い起こさせ背筋が寒くなるような気持ちにさせるものがあり、正直云って窓の外の寒さと併せダブルで効いてくる。記事は国際決済銀行が発…

キャロライン・ケネディさん

米国バイデン大統領がオーストラリア駐在大使にケネディ元大統領の長女でオバマ大統領時代に駐日大使だったキャロライン・ケネディさんを指名したとのニュースを聞いてこれは日本の国際関係に於いて年明けのグッドニュースだと直感した。日経新聞の記事によ…

黒澤明の映画はこう作られた

一体今まで何本の黒沢明監督の映画を観たのだろうか。 多分ほとんどのものを劇場やTV、レンタルビデオなど何らかの形で観た気がしてあまりにたくさんあり過ぎるので、思い出しながら私個人のベスト5を挙げてみる。①隠し砦の三悪人(やはり私のNo1はこの映画…

二刀流アレコレ

去年は大リーグの大谷翔平選手の2刀流が日本中を席巻し、コロナウイルスなどで沈滞気味な空気を振り払ってくれたような気がして今年の活躍も大いに期待される。2刀流の形にも色々有り大谷選手のようなスポーツのなかでの2役、スポーツと他のこと、ラグビ…