2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

インドへの考察⑤中国に取って代われないインド

いちばん上の孫とインドの先行きについて話した経緯から、インドについては出来るだけニュースや情報をウオッチするようにしており、この事は今までもこのブログに書いてきた。日経新聞のGLOBAL EYE という紙面のNIKKEI Asia に掲載された Opinion のコラム…

アレクサンダー大王

アフガニスタン情勢のニュースに頻繁に接するうちに、紀元前4世紀エジプトや小アジア(トルコ)、メソポタミア、アフガニスタンを越えてインド・インダス川流域までの広大な地域を制覇したアレクサンダー大王の事が自然と頭に浮かんだ。現在のアフガニスタン…

銅のあれこれ

島根県津和野の奥にある、銅山の差配を江戸時代から担った一族の庭園「堀庭園」のパンフレットを知人から入手して、この地域に銅山が有ったことを初めて知った。 銅山は近くの石見銀山を含んだ地域として幕府直轄の天領だったようで、この一族は銅山の開発を…

厚狭毛利家代官所日記⑪嘉永4年(1851)②菜種油事件

厚狭毛利家給領地内の民政に関わる嘉永4年の日記、菜種油事件について現代文に直す。 またこの事件の前置きとして8月26日のブログに背景を書いている。10月28日 梶浦の熊吉(熊太郎)と申すものが他国の種子(菜種)を取り扱ったとのことで津留打ち廻り…

This is Naomi ・『聖火台で感じた「日本人」』

4月21日のこの日記に、初めて寄稿されたテニスの大坂なおみ選手の手記「This is Naomi」のことを書いたが昨日その2回目・『聖火台で感じた「日本人」』が日経新聞に掲載された。 紙面に載った聖火台の大坂なおみ選手 先の東京オリンピックで聖火の最終走…

菜の花と菜種油あれこれ

厚狭毛利家代官所日記に書かれている「菜種油トラブル」の前書きです。私の生まれた村では子供の頃、稲の裏作としてかなりの田んぼで菜の花が栽培されていたように記憶している。 この菜の花から取れる菜種を搾って食用の菜種油(なたねあぶら)にするためであ…

「よくわかる一神教」

私は墓参りや仏壇の前で手を合わせることは自然にするが、振り返って見ると個人的には無信心無宗教の気がする。 然し歴史が好きなので日本史、各国史等の本を読んできたが、その中で宗教の持つ重さにはそのよい面、悪い面も含めて考えさせられる事が多い。佐…

渥美清さんの歌

昨日は午前中に久しぶりの打放し練習場行きで多少疲れもあり、午後はゆっくりしようと思いYouTubeを開けて古い歌を探したところ、フーテンの寅さん・渥美清さんの「遠くへ行きたい」にめぐり当たってしまった。 「未知との遭遇」である。この頃のYouTubeはア…

久しぶりの農作業・夏野菜の始末

雨の止み間に今しかないと思い夏野菜の片付けをすることにした。・キュウリがもう限界で枯れ始めたので5本中4本の茎,根を引き抜きネット一式と併せて片付け。 残り1本はあと少しの収穫がありそうなので取り敢えず残した。 跡地の一部は分葱(わけぎ)を植…

アフガニスタンとアレクサンダー大王

南アジア・アフガニスタンから米軍が撤退しイスラム主義・タリバンが政権を掌握しつつあるニュースが頻繁に流れてくる。 ニューヨーク9,11後の米国の20年間はいったい何だったのだろうか。住民が国外脱出に向けて空港に殺到する姿はベトナムのサイゴン…

陶晴賢(すえはるかた)の下剋上とふるさととの関わり

周防山口の戦国大名・大内義隆が家臣である陶晴賢の謀反、下克上により自害せられた、いわゆる大寧寺の変とこの事に関わるふるさと山口県厚狭鴨庄(かものしょう)の部分を書き残しておきたい。義隆の時代、天文20年(1551)、大内氏は西国きっての大々名…

「中年の本棚」

「中年の本棚」萩原魚雷(おぎはらぎょらい)著 紀伊國屋書店刊を読み終えた。 近くの図書館に行った折に新刊書コーナーでたまたま手に取っただけなのだが。 変わった名前の著者だが本名だろうか? 略歴を見ると1969年生まれとあり私と20年違うので丁度…

下剋上(げこくじょう)・陶晴賢(すえはるかた)の場合

黒田基樹著「下剋上」講談社現代新書 を読み終えた。 下剋上とは中世(平安時代末~戦国時代)を代表する歴史言葉で日本史の授業では必ず出てくる。 この本の中では「下剋上」を 「下位の者が、主体性をもって、実力を発揮して、上位の者の権力を制限したり、…

厚狭毛利家代官所日記⑩嘉永4年(1851)①捨て子のたらい回し

8月9日の続き厚狭毛利家給領地内の民政を書き記した代官所日記には幕末近くになると「捨て子」に関する記述が増え、当時の世相を著しく反映したものになっている。この中で捨て子が「たらい回し」された事件があり、その経過を日記の記載順に、分かる範囲…

8月15日に思ったこと

8月15日も過ぎ去ってしまったが、やはりどうしても書き残した気がして迷った末に書いて措くことにした。毎年8月15日前後になると先の戦争についての色々な情報が繰り返し発信される。 私も戦後世代の一人で直接戦争の記憶は無いが、若い頃から戦前戦中…

「街道をゆく」・上杉と毛利

「街道をゆく」は作家・司馬遼太郎さんが1970年代から20年以上にわたって「週刊朝日」に連載された歴史紀行文学と言えるもので当時から「週刊朝日」の看板だった気がする。その後単行本や文庫本になり実に全43巻を数え、私も一通り買っており、先日…

NHKスペシャル「私たちの闘い」

NHKスペシャル・TOKYO2020「私たちの闘い」を録画して観た。 東京オリンピックを終えて選手や、大会を支えたボランティアにインタビューしそのときの場面も交えながら振り返り改めて東京オリンピックとは何だったかを考える番組とのことだった。副題が「…

日常(日乗)・孫との対話

今年のお盆も山口県厚狭には帰れないが、昨日のブログに書いた通り、その代わり娘が大阪の大学近くで下宿中の孫を連れ帰る為に我が家に来たお陰で、孫と約2ヶ月ぶりに再会した。ぼちぼち就職活動も始まる時期でインターンなども含めそれに対応しながらアル…

「雪舟もなか」「雪舟の里饅頭」のお供え

岡山県倉敷市に住む娘が大阪で下宿中の孫を連れ帰る為我が家に孫と一緒に立ち寄った。 仏壇にお供えを持参したのが全て岡山由来の「ぶどう」「白桃のゼリー」と和菓子の「雪舟もなか」「雪舟乃里饅頭」。 果物の方は産地柄よくわかるが、和菓子の雪舟を見て…

「中国人の面子(メンツ)」

「中国人の面子」江河海著 佐藤嘉江子訳 はまの出版刊を読み終えた。 日経新聞の記事で紹介されていたので近所の図書館を介し府立図書館から取り寄せて貰った。 現役時代、中国上海に3年間駐在した。その間今まで知らなかった事や不思議に思える事にも色々…

『「東国の雄」上杉景勝』

『「東国の雄」上杉景勝』今福 匡(ただし)著 角川新書刊を読み終えた。 副題が「謙信の後継者、屈すれど滅びず」となっている。 この屈すれどは、時代の流れのなかで豊臣秀吉、徳川家康に臣従したことを指している。 副題が戦国大名・上杉景勝をかなり簡潔に…

愛しのクレメンタイン・Oh, My Darling Clementine

NHKBSのプレミアムシネマで放映された西部劇の巨匠ジョン・フォード監督の「荒野の決闘」を録画して観た。 大分以前に録画したままだったがオリンピックの合間に観終えた。西部劇では何度も出てくる定番の「OK牧場の決闘」を描いたもので、保安官・ワイアッ…

厚狭毛利家代官所日記⑨宰判(さいばん)との関わり②

8月6日の続き厚狭の郡(こおり)にあった厚狭毛利家代官所が萩藩宰判の役所・勘場と関わりを持った記載事例を抽出してみる。天保6年(1835)の日記より ・1月22日 舟木市(ふなきいち)の商人が他国へ往来するに当たって、書類を調えて願書を差し出すの…

オリンピック女子ゴルフ稲見萌寧選手の銀メダル

ここ数日オリンピック女子ゴルフに釘付けだった。昨日は最終日だったが、身びいきの故かスタート前からなぜか日本の畑岡奈紗選手、稲見萌寧選手がメダルを取りそうな予感がしていた。 何より2人共にバタバタした感じが全くなくゆったり落ち着いて普段の通り…

「雀 百まで 踊り 忘れず」

最近いつもホームコースで一緒にラウンドしているメンバーのお一人が、特にグリーンを狙うショットの改善が顕著で、スコアーも明らかに良くなっている。これは負けられないと思い、今まで我が家の裏で素振りに励んでいたのを変えて練習場に行く事にした。 暑…

厚狭毛利家代官所日記⑧宰判(さいばん)との関わり①

萩藩では初代毛利輝元が死去し2代目秀就の時代、慶安3年(1650)、長府、清末、徳山、岩国の各支藩領を除く防長両国(周防、長門、現在の山口県域)を18の地域に分けて民政を行うようにし、これを宰判と呼んだ。厚狭毛利家の給領地は主に厚東郡舟木村、厚…

「朝鮮王朝実録」と韓流歴史ドラマ

朴 永圭 著 神田聡 訳 「朝鮮王朝実録」新潮社刊のことに触れた新聞記事を見て図書館に予約、わざわざ他の図書館から融通して貰ったのを借り出し読み終えた。 先日日本で昭和天皇個人の事跡やその時代を纏めた「昭和天皇実録」が刊行され話題を集めたが、中…

気象予報から気象制御へ

NHK連続TV小説「おかえりモネ」は東京篇が始まり主人公の百音(ももね)は気象予報士として民間の気象予報会社で働き始めた。気象予報の世界も、スーパーコンピューターや気象衛星などを駆使して予報精度も10年くらい前に比べて格段に上がったように見受けら…

「戦国大名の兵粮(ひょうろう)事情」

吉川弘文館・歴史文化ライブラリー#415「戦国大名の兵粮事情」久保健一郎著 を読み終えた。 著者は早稲田大学教授で戦国時代を中心に研究されておられるようである。 戦国大名と言えば大きな領国を持ち英雄達が智略を尽くして戦い、生き残りや一族の繁栄…

「早春賦(そうしゅんふ)」

ゴルフへ行った日は毎日の日課の内、新聞だけは翌日に見ることになる。 その遅れた日経新聞の紙面で毎週掲載の読者短歌投稿欄を見ていると、季節外れだが私の好きな唱歌「早春賦」に関わる短歌が選ばれ載っていた。吹田市 鈴木 基充 さんの作品 『旅を来て偶…