2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「周縁の三国志」

関尾史郎著「周縁の三国志」東方書店刊を読み終えた。 副題が「非漢族にとっての三国時代」とあり、中国で秦の始皇帝から漢王朝まで約450年続いた統一が瓦解して出現した三国時代、魏(ぎ・曹氏)・蜀(しょく・劉氏)・呉(ご・孫氏)の周辺居住民族と三…

ふるさと厚狭・沓(くつ)古墳

山口県に住む同級生から、山陽小野田市歴史民俗資料館で開催された講演会「山陽小野田の古墳と地域間交流」を聴講したとのことで、その折の資料コピーを送って頂いた。 山口県埋蔵文化財センターの職員の方が講師で、このブログでも何回か書いてきた厚狭の遺…

日本語探偵・「全然」の誤用談義

月刊雑誌・文藝春秋には日本語学者で「三省堂国語辞典」の編集委員でもある飯間浩明(いいまひろあき)さんの短い常設コラム「日本語探偵」があり、日本語のアレコレを切り出しておられる。 今6月号は『「全然」の誤用談義』と題して、この「全然」がその下…

明治の元勲の愛した味

明治新政府に出仕した長州出身者で木戸孝允、大村益次郎、広沢真臣などが亡くなった後、長州閥を牽引したのは、伊藤博文、井上馨、山県有朋であったことは衆目の一致するところであり何れも明治天皇から元老として遇された。 (元老は天皇の諮問に応じて総理…

園芸サークルと父の日

昨日は園芸サークルの月2回定例活動日 ①ジャガイモの収穫 ジャガイモ掘りでスコップを握るのは3年ぶり。土が軟らかく比較的楽な作業だが、残念ながら全体的に小ぶりな収穫だった。茎葉が全体に細かったことが影響しているのかもしれない。しかし芋の肌はき…

周防国(すおうのくに)・鋳銭司(すぜんじ)

古代律令制下で令外官(りょうげのかん・制度に規定のない新しい官職)鋳銭司(じゅせんし・ちゅうせんし)は現代で云う造幣局で、皇朝十二銭(こうちょうじゅうにせん)と呼ばれる和同開珎(わどうかいちん)など十二種の銅銭等を鋳造を担当する役所だった…

「日本史サイエンス」

播田安弘(はりたやすひろ)著「日本史サイエンス」講談社ブルーバックスを読み終えた。 ブルーバックスシリーズは「科学をあなたのポケットに」を合言葉に、技術や工学系を中心に科学的なものの見方で課題を解明したり分かりやすく説明する新書版シリーズと…

廃藩置県(はいはんちけん)

日本の近代の幕開けとも言える明治維新の諸施策のうち明治6年(1873)の徴兵令などと並んで明治4年(1871)7月の廃藩置県は明治維新の骨格を成立させた大事業のひとつであった。 明治2年(1869)実施された版籍奉還は土地(版)と人民(籍)…

五色塚古墳

住んでいる神戸市垂水区にある五色塚古墳は、築造時に近い形で復元された古墳として聞いており、いつか行ってみなければと思いつつ月日が過ぎていたが、ここに来て二つのことで背中を押されようやく昨日腰をあげて訪れた。 ・俳句会でこの古墳のことを詠んだ…

兵庫県と淡路島

現在地に越して来て毎日目の前に見える淡路島は身近な存在になって来ている。 以前にもこのブログで触れたことがあるが、兵庫県は律令制の旧国、摂津(せっつ)・播磨(はりま)・丹波(たんば)・但馬(たじま)・淡路の5ヵ国にまたがる珍しい県でもちろん…

6月句会

昨日は住んでいる施設の定例6月句会があり14人の参加、都合で欠席のひとりの方も事前に出句されていた。 今月の兼題「迎え梅雨」「走り梅雨」の1句を含めて以下の5句を出した。 ①菜園の小苗叩くや走り梅雨 園芸サークルの畑で、ミニトマトの苗が先日の…

園芸サークルと同年会

昨日の日曜日は忙しい一日で午前は定例の園芸サークルの活動日、それから同年代の計7名が集合しての2ヶ月に1度の昼食会に参加した。 ①園芸サークル、今日の活動内容は以下の通り ・キュウリとゴーヤの畝にツルを絡める為のネット張り ・タマネギの収穫と…

「魔都上海十万の日本人」

NHK 取材班編「魔都上海十万の日本人」角川文庫刊を読み終えた。同じ施設の知人の方からの頂きものである。 中国・上海を初めて魔都(まと)と名付けたのは大衆文学などを得意とする日本の作家・村松梢風(むらまつしょうふう)のようで、戦前上海を何度も訪…