2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

映画「戦争と平和」

NHKのBSプレミアムで放送された1956年のアメリカ、イタリア合作の大作「戦争と平和」を録画して観終わった。 言うまでもなくロシアの文豪トルストイの原作を映画化したもので監督がキング・ヴィダー、主人公のナターシャ役が絶頂期のオードリー・ヘップ…

「真田松代(まつしろ)藩の財政改革・日暮硯(ひぐらしすずり)と恩田杢(おんだもく)」

笠谷和比古(かさやかずひこ)著「真田松代藩の財政改革・日暮硯と恩田杢」吉川弘文館刊 を読み終えた。 恩田杢(木工・もく)という人物については小説の分野で、真田太平記など一連の真田もので著名な作家・池波正太郎さんの「真田騒動 恩田木工」という作品が…

NHK番組・歴史探偵での「正岡子規」

近代俳句の祖と云われる正岡子規については伊集院静さんの「ノボさん」や司馬遼太郎さんの「坂の上の雲」で親近感を覚える存在である。 また最近施設の俳句サークルに参加させて貰うことになり余計に関心が高くなっていたところで、NHKの番組「歴史探偵」で…

小束山(こずかやま)県有林

いつも歩く健康公園の向かいに「小束山県有林」の標識がありいつか入ってみようと思いつつ時間が過ぎてきたが、俳句サークルの先輩の方から「森林浴」にちょうど良いと言われ足を伸ばしてみた。 私も初めて知ったが戦後この辺り一帯ははげ山(丘)状態で、昭和…

「ふりさけ見れば」②

近年小説についてはほとんど読むことが無くなったが日経新聞に連載中の作家・安部龍太郎さんの小説「ふりさけ見れば」は例外で、当日読めなかった場合は翌日に読むなどして一日も欠かさず日課にしている。 遣唐使の時代、何れも使節団の一員として唐に渡った…

引っ越して思ったこと、その①

大阪から神戸・垂水へ引っ越してようやく半年が過ぎた。隣接の自治体とはいえやはり歳を経ての住所変更は感じることが色々あり、思い付いた都度書いておきたい。 私の好きな歴史についても全くの思い違いがあった。 私の今まで住んだ大阪府はよく摂河泉(せっ…

大名家の理不尽な話

本題に入る前に、昨日のWカップ・ドイツ戦は素晴らしかった。本音をいうと良くて引き分けと思っていたが反省している。 堂安選手、浅野選手のゴールは見る側の目を覚まさせてくれた気がする。 ①中国地方の覇者であった毛利氏は輝元の代に関ヶ原の敗戦に巻き…

上海での日本人仲間との会合

大阪から神戸・垂水に引っ越して来たことから近辺に住む、上海時代の年齢の近い知人と会うことになった。 お一人は姫路郊外在住で自家消費分の米作りは今でも続けておられるとのことで、農家生まれの私にとっては少し羨ましい。 もうお一人は同じ山口県の出…

厚狭毛利家代官所日記㊸慶応元年(1865)①名前の禁制/櫨の木

この頃の代官所日記にはやはり当主が参画している長州藩の内戦に関わる記述が多く、これらは別途経緯をブログ内で書いているのでここでは省略する。 9月12日のこのブログで元治元年12月に厚狭毛利家の養嗣子で俗論派部隊の総指揮官に就任した毛利宣次郎…

「僧兵盛衰記」

渡辺守順(わたなべしゅじゅん)著「僧兵盛衰記」吉川弘文館刊 を読み終えた。著者は仏教関係の歴史書の著作が多い。 僧兵と言えば一番先に思い浮かぶのは武蔵坊弁慶だろうか、主人の源義経に最期まで付き従い立往生を遂げて主人と共に国民的ヒーローのひとり…

もみじの紅葉の進み方

神戸・垂水に引っ越して来て隣接の健康公園で毎朝歩くことを心がけているが、沢山ある樹木の変化が目について結構楽しみになっている。 落ち葉の季節になって来たのでプラタナスとイロハモミジの2本に照準を絞り定期的に写真を撮る定点観測をしているが、そ…

「会津みしらず柿」

施設の俳句サークルの先輩から福島県会津若松地方で産する「会津みしらず柿」という皇室にも献上されるという名産品のお裾分けを頂いた。 現地に住まわれているご親戚から毎年贈られてくるとのことで、初めての貴重なものを味わせて貰うことになった。 漢字…

俳句歳時記

引っ越して施設の俳句サークルに入れてもらい数ヵ月になるがまだまだ初心者の域で四苦八苦している。 基本は5、7、5と季語の二つということで、最初から郷土の先輩・山頭火には成れそうにないので先ずは基本を踏まえて数多く詠むことを心がけている。 しか…

「暗殺の幕末維新史」③長州藩内戦時の暗殺事件

今回もあまり世間には知られていない長州藩内の暗殺事件を書いてこの項の終わりにしたい。 これまでこのブログでも書いて来たように、幕末の長州藩では松下村塾系の人々を軸とした尊皇攘夷派いわゆる正義派と門閥系が中心で幕府に恭順することを是とする俗論…

日本語・国語についてのあれこれ

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は最近相当人物の入れ替わりが激しいが、なかでも存在感のあるひとりが後鳥羽上皇のアドバイザー「慈円僧正(じえんそうじょう)」、この振る舞いを見て以下を書くつもりになった。 慈円を演じているのは山寺宏一という方で、…

「暗殺の幕末維新史」②中山忠光暗殺②

11月12日の続き 天誅組の挙兵が失敗に終った中山忠光は幕府の追及を逃れ文久3年(1863)10月三田尻(みたじり・防府)に上陸、急進的な攘夷派として同調する長州藩に亡命した。 亡命を受け入れた長州藩では支藩・長府藩に託し領内に潜伏させた。 元治…

安里屋ユンタと十六夜(いざよい)のこと

先日中学の関西地区同窓会でカラオケをデュエットしたことを書いたがそのなかのひとつが沖縄民謡の「安里屋ユンタ」だった。 その3番は次の通り ♪︎♪︎サー田草取るなら十六夜(いざよい)月夜 サーユイユイ二人で気がねもやれほに 水いらずマタハーリヌ チンダ…

映画「ワルキューレ」

NHKBSプレミアムで放送された米・独合作映画「ワルキューレ」を録画しておいたがようやく見終わった。 以前ブログに書いた映画「パリは燃えているか」に有難いコメントがあり、トム・クルーズがカッコいい「ワルキューレ」を見たと付け加えられており、これ…

「暗殺の幕末維新史」中山忠光暗殺①/立神あれこれ

一坂太郎著「暗殺の幕末維新史」中公新書版を読み終えた。 著者は長州藩の維新史に格別関心の深い歴史家で、奇兵隊や高杉晋作、吉田松陰、久坂玄瑞などに関する他多数の著作がある。 確かにこの時期は暗殺が横行した時代で、外国人、安政の大獄関連、勤王・…

五木寛之/都はるみ「長い旅の始まり」

私は現役時代全く歌やカラオケとは無縁で、子供時代からの音痴という自覚を引きずっていた。 それでも会社勤めをしていると逃げられずどうしてもカラオケを歌わなければいけないような局面があり、その為都はるみさんの「大阪しぐれ」を必死に練習して最後の…

映画「パリは燃えているか」

NHKBSで放送された1966年の米、仏合作で有名なルネ・クレマン監督の大作「パリは燃えているか」を録画してようやく観終えた。 ルネ・クレマン監督は「太陽がいっぱい」「禁じられた遊び」などで著名で、おまけに音楽担当が「アラビアのロレンス」「ドク…

中学校の関西同窓会

昨日は大阪北新地で約半年ぶりの同窓会に参加してきた。 山口県に住む女性2人がこれに合わせて関西に来て、こちらに住む2人と合流して女性組4人(尚、本人達の自称は若草四姉妹!)で神戸、姫路と観光するとのこと。 同級生の皆さんには私のブログをいつも…

招魂場(しょうこんじょう)あれこれ

私たちが通った山口県厚狭郡山陽町立厚狭小学校は旧厚狭毛利家居館の近く殿町(とのまち)地区にあり、その近く真東の物見山(ものみやま)山腹に「招魂場」があり校舎を見下ろしていた。 厚狭の象徴・シンボルを挙げるとすれば、松嶽山(まつたけさん)、厚狭川、…

「私には山がある-大きな愛に包まれて」

田部井淳子さんと言えば女性で初めて世界最高峰エベレストの頂上に立った人として有名で、2016年10月にガンで亡くなられた。 「東北の高校生を富士山へ」という、被災した高校生を富士登山に招待する活動を2012年から始められ、NHKTVで高校生と一…

メンテナンス・保全活動のこと

大阪八尾から神戸垂水の地に引っ越してきて約半年になり色々感じることがあるが、その一つが直ぐそばにある市営の「健康公園」の手入れの良さである。 毎朝歩いてお世話になっており、休日は家族連れや球技場を使用する人で賑わっている。 歩いたり植物の写…

幕末雄藩列伝④加賀藩

以前同級生から何かの拍子に幕末維新に「加賀百万石は一体何をしていたのか?」と聞かれたことがある。 その時大きいからと言って変革に対応出来る能力があるとは限らないと答えた気がする。 戦国時代織田信長の家臣で豊臣秀吉の同僚でもあった前田利家を祖…

旧日本軍の「軍隊手帳」

旧日本軍の「軍隊手帳」というものを初めて見させてもらった。正確には表紙に「軍隊手牒」と旧字体で書かれているもので旧陸軍兵の所持した形式、海軍は錨マークが入った別物があった。 旧軍はこの手帳の取り扱いを厳しく指導したとされ汚すことなどもっての…

幕末の「長州砲」追い求めて

日経新聞の文化欄で突然「長州砲」の文字が飛び込んできて目が釘付けになってしまった。 大阪学院大学の総合学術研究所長・郡司健(ぐんじたけし)氏が書かれた「幕末の長州砲追い求めて」という寄稿文である。 専門は会計学らしいが先祖が長州藩で大砲の鋳造…

11月句会

昨日は自分にとって4回目(内一回出句のみ)となる施設内の俳句サークルの例会で12人が参加、来月からは各自5句に減らすらしいが今月までは7句を出す必要がある。 勉強も兼ねて出来るだけこのブログで日頃から俳句を書き出すようにしており、その中から7…

中島みゆき「ファイト」

家内の買い物のアッシー役で勤務中に、時間待ち喫茶店でインターネットを繰っていたら元週刊誌・サンデー毎日編集長と称される潟永秀一郎さんが歌手・中島みゆきさんを評した 『「日本のボブ・ディラン」の名曲の歌詞を読み解く』という文章に遭遇した。 前…