読書の勧め

「杏の気分ほろほろ」

モデルで女優の杏さんが書いた「杏の気分ほろほろ」朝日新聞出版刊 を図書館で借り出し読み終わった。 多分今年の1月1日にこのブログに載せた「杏のふむふむ」の姉妹版といえるものだろう。 まず題の「ほろほろ」という意味が今少しわからないが、本の最後…

「1台の荷車には1個だけ荷物を」

最近施設の俳句サークルに入れてもらい、素人の悲しさを味わいつつ少しでも多く詠んでみようと四苦八苦している。 入門書を読むと初心者が先ず守らなければいけないことは ・五・七・五 ・季語を入れる の二つであり、あとは作りながら習得すればいいように…

「日本への警告」

一昨日の日経新聞一面に、長い目でみた国力の指標であるドル建てGDPで、2012年にドイツに比べ8割大きかったものが昨今の円安もあり足元で並びつつあるというショッキングな記事が出ていた。 そんな中読み終えたジム・ロジャーズ著「日本への警告」講談…

「殺し屋・善児」

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は史実と創作の境界があいまいなところがあり好き嫌いが分かれそうなドラマである。 その創作の部分で、登場した時点から特異な存在感を放っていたのが「殺し屋の善児」で、頼朝の子・千鶴丸や北条義時の兄・宗時を皮切りに…

「播州の国」

旧播磨国である神戸市の西の端に住むようになり、この地域の歴史などにも興味を持ち初めている。 作家・司馬遼太郎さんの数代前の先祖は播磨国の出身であることは黒田官兵衛が主人公の作品「播磨灘物語」のなかにも書かれていたが、その司馬さんに 「播州の…

風土(ふうど)というもの

風土という言葉は「風土記(ふどき)」「風土病」などに使われているが、辞書などをみてみると ・その土地の気候、地味、地勢などをあらわす。 ・文化の形成に影響を与えるような環境。 といった事が書かれてあり、いわば土地と人間の両方の意味を含めた言葉で…

正岡子規の写生文

最近になって施設の俳句サークルに入会し、朝歩いている時に感じたこと等が五、七、五に成らないか苦心している。 それだけに正岡子規には再び関心があり、【柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺】などは何度でもいいなあ!と思えてしまう。【春や昔十五万石の城下哉…

「戦国と宗教」

神田千里(かんだちさと)著「戦国と宗教」岩波新書版 を読み終えた。 著者は私と同年齢の歴史学者で中世史が専門で特に宗教社会史を手掛けて来られたとのことである。この本では ・戦国大名の呪術を含む信仰 ・一向一揆・本願寺教団の実像 ・キリスト教との出…

「倍賞千恵子の現場」

女優で歌手の倍賞千恵子さんが2017年に書かれた「倍賞千恵子の現場」PHP新書 刊を読み終えた。 図書館で本を探していて偶然見つけて借りたものだがこの本に出会えて運が良かったと思っている。 このブログでも何回か触れたような気がするが、ほぼ同年代…

「兵庫人国記」・山片蟠桃(やまがたばんとう)

黒部亨著「兵庫人国記」神戸新聞総合出版センター 刊を図書館から借り出し読んでいる。 著者は神戸市在住の作家で、近世以降の旧五ヶ国(但馬、丹波、摂津、播磨、淡路)の先賢の人物像をうかびあがらせ、「人物をとおして郷土の歴史を探る」ことがその目的だ…

「日本はこうしてつくられた」と神功皇后(じんぐうこうごう)伝説

作家・安部龍太郎さんの「日本はこうしてつくられた・大和を都に選んだ古代王権の謎」小学舘 刊 を読んでいる。 著者は中世や戦国時代の作品が多かったが、現在日経新聞に連載中の「ふりさけ見れば」など古代にその興味や軸足がが移ってきているらしい。紀伊…

街道をゆく「神戸散歩」

大阪から旧播磨国の東端、兵庫県神戸市の西の端に当たる地に引っ越してきたので周辺の勉強を兼ねて司馬遼太郎さんの「街道をゆく」シリーズの関連する三章を読み直しているがその第三回最後になる「神戸散歩」司馬さんは当時住んでいた大阪と神戸の街の性格…

芥川賞「おいしいごはんが食べられますように」

第167回(令和4年上半期)芥川賞受賞作、高瀬隼子(たかせじゅんこ)著「おいしいごはんが食べられますように」を読み終えた。 芥川龍之介賞の受賞作はいつも月刊誌・文藝春秋に掲載されることが決まっており、施設のライブラリーには文藝春秋の新刊が毎号届…

源(げん)と平(へい)の成立②

8月15日の続き『臣籍に降下した源氏のなかで多くの者は数世代で零細な存在になり、特に清和源氏が地方に土着して武家化しついには後代、関東を制する事になる。平氏のなかで関東で土着するのは桓武(かんむ)平氏で、それぞれ地名を名字にして千葉、上総(か…

「二十四の瞳」

NHKBSの特集ドラマ「二十四の瞳」を録画していたがようやく見終わった。 云うまでもなく瀬戸内の小豆島を舞台にした戦前、戦後にかけての物語。岬の分教場に赴任した新任おんな先生・大石先生と受け持った12人の新一年生の交流が戦争を挟んだ時代のなかで…

街道をゆく「明石海峡と淡路みち」

播磨国の内へ引っ越してきたので司馬遼太郎さんの「街道をゆく」の内、関連の部分を読み直す第二弾「明石海峡と淡路みち」 とにかく神戸市の西の端に引っ越して一番良かったことを挙げると南面全体に広がる海の風景かもしれない。明石海峡はベランダからは前…

源(げん)と平(へい)の成立①

直近のNHK大河ドラマが「鎌倉殿の13人」で久しぶりに源氏と平氏に焦点が当たっている。播磨国を知るべく司馬遼太郎さんの「街道をゆく」を読み直すため図書館で司馬遼太郎全集の該当する巻を借りだし読み始めているが全集各巻には月報という小冊子が附属し…

森鷗外と松本清張

今年2022年は森鷗外の没後100年と松本清張没後30年が重なる年であるらしい。 森鷗外は新聞や雑誌で取り上げられ、松本清張は主にTVでと、違う媒体がそれぞれを競っているように見える。夏目漱石と並んで明治の文豪の双璧といわれる森鷗外は、島根県…

街道をゆく「播州揖保川(いぼがわ)・室津(むろつ)みち」

播磨国の内へ引っ越してきたので司馬遼太郎さんの「街道をゆく」のなかの播州部分を読み直すことを書いたがその第一弾として「播州揖保川・室津みち」を読んでいる。揖保川と言えば中国山地の山並みから播州宍粟(しそう)郡、竜野(たつの)を経て南下して播磨…

誕生日と長崎忌「なぜ太平洋戦争を始めてしまったのか」

今日8月9日は私の誕生日だが長崎原爆忌でもある。この年齢になると誕生日は冥途への一里塚のような気もしてあまり感慨はないが、8月のこの頃になるとマスコミの影響もあり、なぜあの無謀とも云える太平洋戦争を始めたのかをついつい考えてしまう。日本史…

塩野七生さん各人各句③フリードリッヒ二世

8月1日のこのブログの続き、中世の西洋世界で宗教を背景に絶対の権力者であったキリスト教会に反逆した神聖ローマ帝国皇帝・フリードリッヒ二世は、俗世の最高権力者で十字軍も率いたが、聖地イエルサレムの回復と云う難事業をイスラム教徒の血を流さず外交…

「播磨灘物語」

私が引っ越してきた神戸市垂水区は旧国名で云うと播磨国(はりまのくに)の東の端に当たる。 旧い地図を見ると、となりの須磨より東が摂津国(せっつのくに)であり何とか播磨国にすべりこんだ気がしている。播磨の西は千種川(ちぐさかわ)で岡山・備前国(びぜん…

塩野七生さん各人各句②カエサル

7月29日のブログの続き塩野七生さんが西洋史世界のなかで最も魅力的な人物として挙げる古代ローマ人ユリウス・カエサルの言葉。今から2000年以上前のローマが共和制であった時代。 反乱が起きそうな事態になり元老院は大騒ぎになり共謀者とされる5人…

同郷の詩人・中原中也 のことなど

NHKTVの朝ドラ「ちむどんどん」では主人公暢子と恋人・和彦が紆余曲折を経て結婚へ向けて動き始めたが、最大の障害になっているのが鈴木保奈美さんが演じる和彦の母親で、恐そうな顔で中原中也の詩集を持って現れた。和彦と母親が共に中原中也の詩を読んでお…

「鳥がしゃべる」と「Little Tern ・リトル ターン」

5月10日にこのブログで「四十雀(しじゅうから)がしゃべる」と題してNHKラジオの山番組「石丸謙二郎の山カフェ」で動物行動学者の鈴木俊貴さんが番組に出て、小鳥の四十雀が鳴き声で文章を作り言葉のようにして仲間とコミュニケーションを取っていると話さ…

アメリカの古い旗

月刊誌「文藝春秋」には昭和史研究家・保坂正康(ほさかまさやす)さんが「日本の近現代史を再検証する」というキャッチフレーズで「日本の地下水脈」という題の連載を続けられており先月今月は日米関係の近代史が色々な角度から検証されている。そのなかで今…

絵本「おこりたくなったらやってみて」

指の腱鞘炎で整形外科にまだ通っている。 あの瞬間的な鋭い痛みが無くなり日常生活には全く支障がないが、なぜか親指の動作に少し違和感がありゴルフをすることが少し不安で未だ出来ていない。そのためステロイド注射を親指の付け根に打ってもらった。痛い!…

「老後の健康」

住んでいる施設のライブラリーで1日1回の新聞タイムを継続中だが先日ふと見ると書棚で文藝春秋が発行している「老後の健康」という本が目にとまりなぜか手に取る気になってしまった。 今までこういう健康本は全く読んだことがなかったのだがなぜだろうか?…

期日前投票で思った、民主主義のコストは高い?

先日の参議院選挙では生まれて初めて期日前投票に参加した。 住んでいる施設内で期日前の投票所が設置され、申し込めば居ながらにして投票できると連絡があり申し込んだ。当然、兵庫県選挙区での投票と思っていたが、転入して間もないため住民票が異動してい…

キューバ危機の記憶

NHKのドキュメンタリーに「映像の世紀」という番組があり最近はこれに「バタフライエフェクト」という副題をつけ蝶々(バタフライ)の羽ばたきのような小さく見える動きが世界的な事件等に大きな影響や効果(エフェクト)を与えているような事例を記録映像で編集…