2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

同郷の詩人・中原中也 のことなど

NHKTVの朝ドラ「ちむどんどん」では主人公暢子と恋人・和彦が紆余曲折を経て結婚へ向けて動き始めたが、最大の障害になっているのが鈴木保奈美さんが演じる和彦の母親で、恐そうな顔で中原中也の詩集を持って現れた。和彦と母親が共に中原中也の詩を読んでお…

厚狭毛利家代官所日記㊱文久3年(1863)⑤強制献金

文久3年5月~6月に掛けて長州藩は下関で外国船を砲撃、厚狭毛利家当主や嗣子が総奉行として陣頭に立ち、ふるさと厚狭からは家臣や人夫が動員され、武器や食料、物品などの補給も行われたことが、代官所日記に記録されている。当時の武家は年貢米の値段に…

塩野七生さん各人各句・アレクサンダー

自分で云うのも何だが、子供の頃からの筋金入りの日本史好きで、そんな私に世界史への扉を開けてもらったのがイタリア在住の作家・塩野七生(しおのななみ)さんの「ローマ人の物語」だった。家内の買い物のアッシーを勤める際は、だいたい近くの「ドトールコ…

映画「暗くなるまで待って」

NHKBSプレミアムシネマで放送された米映画「暗くなるまで待って」を長い間録画したままにしていたが昨日ようやく見終わった。オードリー・ヘプバーン主演のこの映画の原題は「WAIT UNTIL DARK」と初めて知ったが日本語題名がそのまま上手く付けられているこ…

厚狭毛利家代官所日記㉟文久3年(1863)④男子健常者の調査

文久3年は幕末長州藩の転回点とも云える年で下関攘夷戦争を経て翌年の禁門の変、第一次長州征伐、長州藩内訌戦争へと続くことになる。この為危機感が徐々に高まり庶民も含めた総動員体制に向け動員可能人数把握のための調査が始まっている。代官所日記の関…

「鳥がしゃべる」と「Little Tern ・リトル ターン」

5月10日にこのブログで「四十雀(しじゅうから)がしゃべる」と題してNHKラジオの山番組「石丸謙二郎の山カフェ」で動物行動学者の鈴木俊貴さんが番組に出て、小鳥の四十雀が鳴き声で文章を作り言葉のようにして仲間とコミュニケーションを取っていると話さ…

パソコンとプリンターを新しくした

引っ越し前にパソコンと家庭用プリンターの両方がダウンしてしまい、どうしようか思案中のまま神戸に引っ越してきた。パソコンはWindows10から11のバージョンアップの際におかしくなり何とかしながら使っていたが遂にギブアップ。(友人の話ではバージョ…

アメリカの古い旗

月刊誌「文藝春秋」には昭和史研究家・保坂正康(ほさかまさやす)さんが「日本の近現代史を再検証する」というキャッチフレーズで「日本の地下水脈」という題の連載を続けられており先月今月は日米関係の近代史が色々な角度から検証されている。そのなかで今…

絵本「おこりたくなったらやってみて」

指の腱鞘炎で整形外科にまだ通っている。 あの瞬間的な鋭い痛みが無くなり日常生活には全く支障がないが、なぜか親指の動作に少し違和感がありゴルフをすることが少し不安で未だ出来ていない。そのためステロイド注射を親指の付け根に打ってもらった。痛い!…

朝ドラ「ちむどんどん」戦争の傷

沖縄出身の少女が、自分の夢である料理で身を立てる目標に向けて頑張るNHKの朝ドラ「ちむどんどん」では、ちょうど主人公の父母や関係者の戦争体験が、先祖供養の風習を伴い振り返って語られる週になっている。未だ続いている沖縄での遺骨収集活動を大きな切…

映画「星の子」

住んでいる施設の映画会があり「星の子」という映画を観賞した。 プログラムに主演が芦田愛菜さん、その両親役が永瀬正敏さん、原田知世さんとあること、また以前観て良かった 樹木希林さん、黒木華さん、多部未華子さんが出演し茶道の世界を淡々と表現した…

厚狭毛利家代官所日記㉞文久3年(1863)⑤農兵

文久3年5月10日長州藩では下関で外国船を砲撃、厚狭毛利家当主や嗣子がその陣頭に立った。 その前後から代官所日記には「農兵」に関する記述が増えてくる。その一部を抜粋して現代文に直す。4月14日 農兵、一存内(ひとつの庄屋管轄内)に10人当て稽…

墨守(ぼくしゅ)

コロナウイルスの第7波が来ており、現役時代の同僚と会う約束を延期させてもらった。 そんなコロナの状況下、日経新聞一面のコラム「春秋」で以下のような「墨守」に関わる話が載っており少し長いが引用させてもらう。【墨守という言葉にもともと否定的な意…

「老後の健康」

住んでいる施設のライブラリーで1日1回の新聞タイムを継続中だが先日ふと見ると書棚で文藝春秋が発行している「老後の健康」という本が目にとまりなぜか手に取る気になってしまった。 今までこういう健康本は全く読んだことがなかったのだがなぜだろうか?…

「日本百低山」と萩往還(はぎおうかん)

NHKTVの番組に「日本百名山」をもじった「日本百低山」という番組があり、酒場詩人を自称し「酒場放浪記」で有名な吉田類さんがゲストと共に全国の比較的低い山を登る番組で、私は高い山には縁がないが低い山には何度か登ってその爽快感を味わったことがある…

期日前投票で思った、民主主義のコストは高い?

先日の参議院選挙では生まれて初めて期日前投票に参加した。 住んでいる施設内で期日前の投票所が設置され、申し込めば居ながらにして投票できると連絡があり申し込んだ。当然、兵庫県選挙区での投票と思っていたが、転入して間もないため住民票が異動してい…

キューバ危機の記憶

NHKのドキュメンタリーに「映像の世紀」という番組があり最近はこれに「バタフライエフェクト」という副題をつけ蝶々(バタフライ)の羽ばたきのような小さく見える動きが世界的な事件等に大きな影響や効果(エフェクト)を与えているような事例を記録映像で編集…

ポートピアホテルへグルメツアー

昨日は住んでいる施設から、神戸ポートアイランドにあるポートピアホテルへのバスを使ったグルメツアーがあり、家内と二人で参加してきた。ドアtoドアで高速経由約40分の楽なツアーである。聞いたところによると以前は定期的な頻度で開催されていたらしい…

岸信介(きしのぶすけ)氏の書「任 重 而 道 遠」

安倍元首相の悲しい出来事は衝撃であったが、海外からの反響はその評価の高さを再認識させられる。 この事もあり山口県の同級生グループLINEで祖父に当たる岸信介元首相の揮毫(きごう)された書が紹介されていた。「任 重 而 道 遠」と書かれている。「任 重…

「刀伊の入寇(といのにゅうこう)」

先週4日(月曜日)に垂水駅前に用事で出掛け、時間調整は図書館で本を借りることにしていたが、月曜は休館日であることを忘れていた。 取り敢えず以前借りていた本はポストに入れて返却したものの時間が余り、つい禁じ手の本屋へ立ち寄ってしまい関幸彦著「…

「鯨獲りの海」

最近好物の鯨赤身の刺身を食べていない。尾ビレの部分オバイケは酢味噌で食べたが、やはり鯨は赤身のところを酢と醤油で刺身を食べるのが一番のような気がする。家内がスーパーに買い物に行くおり時々運転手に駆り出され、待ち時間に鯨がないか売り場をのぞ…

厚狭毛利家代官所日記㉝文久3年(1863)④

6月23日の続き朝廷と幕府が決定した攘夷(じょうい・異国船打ち払い)実行期日5月10日、赤間関海防総奉行を拝命していた厚狭毛利家当主・毛利元美(もとよし)は当日異国船への砲撃を躊躇(ちゅうちょ)した事を咎められ謹慎処分を受け、総奉行は養嗣子(異母…

武将・今川貞世とふるさと厚狭②

7月6日の続き室町幕府3代将軍・足利義満から九州探題の命を受けた今川貞世は応安4年(1371)2月京を発ち、山陽道をゆっくり下り各地の有力者の協力を取り付ける。 周防国(すおうのくに・山口県東部)では防府で大内弘世(おおうちひろよ)と九州の南朝方…

七夕のあれこれ

昨日は7月7日七夕(たなばた)で、住んでいる施設でもロビーの一角が笹で飾られており否応なく季節を感じてしまった。 職員さんの願い~阪神がクライマックスシリーズに滑り込んで更に日本一になるストーリーが頭の中にあるらしい、阪神ファンはなかなか諦め…

「さようなら」

別れの言葉「さようなら」は「左様なことならば」、「左様であるならば」という言葉から派生したことはよく知られている。すなわち前に起きたことを区切って次につなぐ節目、今までこうであったならば一度区切ってこの先はこのようにしようというような意味…

武将・今川貞世(いまがわさだよ)とふるさと厚狭①

図書館で呉座勇一(ござゆういち)著「戦争の日本中世史」新潮選書 を借り出してようやく読み終わった。 一般に中世とは武家が台頭する平安時代末期、保元(ほうげん)・平治(へいじ)の乱に始まり室町時代、戦国大名の登場までを云う場合が多い。 この間には源平…

「ふりさけ見れば」②

2021年11月5日のこのブログに「ふりさけ見れば」と題して安部龍太郎さんが日経新聞に連載され始めた遣唐使を主題にした連載小説のことを書いた。その後私は毎日欠かさず、引っ越し後も含めこの小説を読み安部龍太郎さんの構想力、筆力に脱帽している…

孫の就活からおもうこと②

大学院生と大学生の孫が来年卒業で重なっており今年は就活の年である。 先日来相次いでLINEがありそれぞれに内定にこぎ着けたとの連絡でホットしている。既に社会人として働いている一人に加え三人全員が社会人のスタートラインに何とか立てそうでこんな嬉し…

播磨の豪族・赤松氏と子供の頃の記憶

6月28日のこのブログに、新たに住むことになった兵庫県・播磨国にちなんで人物列伝「播磨百人伝」のことを書いたが、この本に載っている人物のなかで鎌倉時代後期から室町時代にかけて日本史に名を遺す赤松氏のことを書いておきたい。①赤松則村(のりむら)…

久しぶりの関西地区中学同窓会

昨日は大阪北新地で郷里の山口県厚狭中学校関西地域の同窓会で9人が集まった。 昨年12月以来の集合で半年ぶりだが、大阪、兵庫県、三重県から集まり近況や想い出の話が飛び交った。参加予定の一人が体調を崩して来られなくなったり、今まで参加されていた…