朝ドラ「ちむどんどん」戦争の傷

沖縄出身の少女が、自分の夢である料理で身を立てる目標に向けて頑張るNHKの朝ドラ「ちむどんどん」では、ちょうど主人公の父母や関係者の戦争体験が、先祖供養の風習を伴い振り返って語られる週になっている。

未だ続いている沖縄での遺骨収集活動を大きな切り口にして、中国への出征、シベリヤ抑留、復員など色々な戦争体験を振り返り、続いて沖縄戦が語られていく。
空襲、艦砲射撃、米軍上陸、に始まる沖縄戦は番組中の台詞(せりふ)にもあったが「鉄の暴風」ともいわれ想像を絶する惨禍だったといわれる。

私は当然ながら戦後生まれなので直接の戦争の記憶はないが、沖縄戦に関連して今でも少し後悔していることがある。
現役時代多分30代の初め頃だったと思うが沖縄で、その風土から来る品質問題が発生しその対応に出張した。

沖縄に着くと一番問題が大きくなっているのは那覇の西方にある慶良間(けらま)諸島の島ということで船で渡って長老のような方と面会した。
(今では慶良間諸島は海のきれいさからスキューバダイビング観光で有名らしい)

品質問題はこちらで出来ることは何でもするということで最終的に了解を頂いたが、その話のなかで私自身あまり理解できない戦争中の話が出て本土への不信のような言葉が端々に見受けられた。

よく理解が出来ていないまま帰り色々と調べていくと、訪ねた島は戦争末期島民の集団自決があった島だったということが分かり、話の意味が遅まきながらようやく全て理解できた気がした。

もう少し沖縄戦についてあるいは沖縄について早くから知識があったなら違った受け答えが出来たものにと、後々まで反省した次第で、知らない土地を訪れるなら事前の学習が不可欠ということも身に沁みた。

この事もあって沖縄の歴史についてはずっと関心がありこのブログでも書いたことがあるが、近世以降本土側は琉球・沖縄に対しいつかは還さなければいけない4つの大きな借りがある。
・江戸時代初期の薩摩藩琉球侵攻
・明治時代初期の琉球処分
沖縄戦
・戦後の米軍統治と返還後の基地問題

🔘ベランダで蝉の声を聞きながら

蝉しぐれ 播磨灘(はりまなだ)から 霧立ちて】

🔘施設の庭シリーズ