近代俳句の祖と云われる正岡子規については伊集院静さんの「ノボさん」や司馬遼太郎さんの「坂の上の雲」で親近感を覚える存在である。
また最近施設の俳句サークルに参加させて貰うことになり余計に関心が高くなっていたところで、NHKの番組「歴史探偵」で正岡子規が取りあげられることを知り録画して見終わった。
この番組は探偵社の所長役をする俳優の佐藤二朗さんがなかなか面白い。
その俳句に的を絞った内容のなかで心に残ったことや今後の参考になることがいくつかあった。
①五、七、五は日本人の心をつかむ独特で最適なリズムになっている。
②有名な俳人の生涯で詠んだ句数は松尾芭蕉が1000句、小林一茶が21000句、一番若くして亡くなった子規が25000句ーーー沢山作ることが大切。
③子規が俳句に魅力を感じた点「俳句は字数少なけれども意味深くして遥かに面白し」字数の制限こそが俳句を奥深くさせる。
芭蕉の【古池や蛙(かわず)飛こむ水のおと】周りが静かだということを静かという言葉を使わず表現する。
④「一部をあげて全体を表し、あるいは さみしくと言わないでさみしいように見せるのが優れた詩の趣だと想い至り」
⑤俳句には他人に惑わされず自分が感じたままが大切で「写生」の考えがふさわしい。情景が自然に絵になって作者と読者が一体感になれる。
子規は俳句の改革と並行し、明治という時代に則して自分の言葉・話し言葉で誰もが文章を作ることができる文章改革を進めた。
🔘短い言葉で自分の感じたありのままを表現し、言葉にしていない部分の大きな想像力を引き出して感情を共有する、これが子規の考えた俳句のような気がする。
さて実践は?
🔘朝歩きで時間が合うと近くのキリスト教系の学校から讃美歌が聞こえてくる。
【讃美歌が 沁み入る朝や 落ち葉踏む】
🔘施設の庭の野路菊(茎の先が枝分かれしている)蜂や虫たちの格好の蜜場になっている。