「雪舟もなか」「雪舟の里饅頭」のお供え

岡山県倉敷市に住む娘が大阪で下宿中の孫を連れ帰る為我が家に孫と一緒に立ち寄った。
仏壇にお供えを持参したのが全て岡山由来の「ぶどう」「白桃のゼリー」と和菓子の「雪舟もなか」「雪舟乃里饅頭」。
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果物の方は産地柄よくわかるが、和菓子の雪舟を見て「ん?」となってしまった。
雪舟はよく知られているように室町時代水墨画家で、作庭家としても知られる。

室町時代西国きっての大々名として、山口を拠点にしてふるさと厚狭を含む広大な地域を領した大内氏の庇護(ひご)を受け、中国・明に渡って画業を磨き、帰国後国宝級の水墨画を残しその後の画壇に大きな影響を与えた。

大内氏は自らを朝鮮・百済(くだら)の王族の子孫と称し、大陸との交易を計画実行して富を築き、室町幕府へも影響力を行使した。
雪舟の明への派遣は大内氏の大陸政策の一端が垣間見える気がする。
大内氏の拠点であった山口市には懐かしい「雪舟の庭」が遺されている。

和菓子の箱に入っていた栞(しおり)を見て初めて知ったのだが、雪舟備中国(岡山県)の生まれで小田川に名を遺す有力豪族・小田氏の出自で、幼くして現総社市にある寺に預けられたとの事である。

その寺で修行を怠り住職から折檻され、そのとき流した涙で足を使って描いたネズミが生きているようだった逸話が一般に有名で、この話から、もなかはネズミの形で、饅頭にも表面にネズミの焼印が押されている。

取り敢えずコーヒーと一緒にいただいたが、もなかは小豆餡、饅頭は白餡、丁度よい甘さで、とても美味しかった。

◎これは図鑑からナス科タマサンゴのような気がする。
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