我が家に下宿中の孫を春休みで岡山に連れ帰るため、娘が帰省してきた。お土産が「焼きままかりの三杯酢漬」「あなごめし」「岡山ロールケーキ」とここまでは岡山県繋がりが良く分かるものばかりで納得だが、最後に出てきた和菓子の「良寛てまり」には首をひねってしまった。
良寛さんは詩歌や書に堪能で子供らと遊ぶ独特の境地で広く知られていると思うが、越後(新潟県)の人で岡山とは何のゆかりも無いはずと思いつつ興味が湧いて、包装紙に書いてある玉島銘菓を手懸かりに調べてみる事にした。
その前に先ずは味見、蒸し饅頭のなかはこし餡で更に餡の中に茹で栗が一個そのまま入っている。
ネスカフェは止めてドリップコーヒーを入れて味わったが色々な味が感じられてとても美味しい。
包装紙、良寛さんの短歌「霞たつ永き春日を子供らと手まりつきつつこの日暮らしつ」が絵と共に印刷されている。
個装は昔の手まりをイメージしているらしい。
外は白の蒸し饅頭(ヤマイモ入り)、中にこし餡と栗
玉島は娘が住んでいる倉敷市域にある古い町でその老舗の和菓子屋さんの商品のようで、ホームページを見ると商品説明はあるものの由来は記載がなく、やむを得ず良寛さんの経歴を調べたところその繋がりがわかった。
良寛さんは故郷越後で出家した後、玉島にある曹洞宗円通寺で生涯の師・国仙和尚に出会い得度、この寺で約10年間に渡って修行したとのことである。
円通寺のホームページにもこれと同じことが記載されている。
和菓子の名前にはその土地の歴史や情報が詰まっている。
これで納得、午後のコーヒータイム用にもう一個確保した。