角川地名大辞典・山口県②山口県特有の地名

12月17日の続き

地名大辞典・山口県の月報に当時三重大学教授・鏡味明克氏が寄稿された「山口県の地名」という文章があり、他県に少なく山口県に多い固有の地名の三例が挙げられている。

何れも私のふるさと厚狭にも関連した地名がありここに書いておくことにした。

①「浴」本来は浴びる、「よく」といった読みだが、防長(周防国長門国山口県)の方言では「えき」と読んで湿地の谷に当たる場所に名前が現れる。

・厚狭の北地域、美祢(みね)市との境近くに奥ノ浴(おくのえき)、また出合(であい)地域にはそのものズバリ「浴」がある。

②「開作」かいさくと読むが萩藩(長州藩)では干拓地のことをこう呼んで米増収の為、藩を挙げて取り組んだ。

・厚狭川の最下流、梶(かじ)地域には厚狭毛利家によって企てられた大規模干拓地である、古開作(ふるかいさく)、沖開作(おきかいさく)がある。

③「峠」と書いて「とう」または「たお」と読む。

・何れも峠にふさわしい場所に付いているが、厚狭では鴨庄(かものしょう)の北に以前温泉場があった湯ノ峠(ゆのとう)、舟木に越えていく西見峠(にしみがたお)、埴生へ越えていく談合峠(だんこうどう)等がある。

🔘この他にも厚狭の地名には興味をひく地名が沢山あるがそれは別の機会に。

 

【夕闇に 一陣の風 冬初め】

 

🔘施設介護棟の庭シリーズ、これもネメシアの仲間のような気がする。