8月句会

一昨日は住んでいる施設の俳句サークル8月の例会だった。欠席が2名有り13名の出席。

私は今まで詠んだ句やブログに載せたものの中から、今月の兼題「蟻」を含む以下の五句を出した。

①蟻の眼に吾(あ)は木偶(でく)なるか恐竜か

施設の図書室で新聞を読んでいると、蟻が一匹テーブルに来て一瞬私の方を見る仕草をした。私に新聞か何かを読んで欲しいと云っているような、またその時蟻の眼に私がどう映っているかとふと思ってしまった。

②梅雨出水(つゆでみづ)濁りは海へ青を裂く

昨年の梅雨時、前日大雨が降った朝ベランダから見ると川からの濁り水が海へ流れ出し沖まで色を付けていた。今年はこの現象は見られなかったが、この状況をいつか俳句にしようと心にとめていて、ふとした拍子に五・七・五になった。

③炎昼(えんちゅう)や針と降り来る陽の光

太陽の光に刺されるような気持ちになった始まりは、現役時代のタイ駐在時だが、最近の夏はこの記憶がぶり返し、痛みを感じるようなときがある。

④桶担い鱧の道中祇園社

ニュースで淡路島・御食国(みけつくに)の鱧道中が報道されていることを見て詠んだ。

⑤書に倦(う)みて欠伸の先の百日紅

最近弘法大師空海に関する本を読んでいるが、これが難解で正直なところ往生しており、その中断の折ベランダから庭の百日紅を見て詠んだ。

🔘結果は⑤の句が2名の方に特選に推して貰い、また①と②の句にも1名づつ特選をいただいた。

また並選は、③の句が3名、①の句が2名、②の句が2名、⑤の句が1名に各々選んでいただき全体に期待以上の結果になった気がする。

館内に掲示して貰う句は⑤、①、②の三句とした。

④の句はテレビや新聞のニュースを見て詠んだ句だが、句会の最後の意見交換のなかで映像などで得られた情報は俳句には使わない方が良いとの意見を受けた。

また意見交換のなかで推敲することの大切さの話が出ていたが、最近私もこの事の重要性を痛切に感じている。

俳句を始めた2年前から約1年間位の頃までは、俳句は直感で作るものだと思っていたが、芭蕉でさえ推敲を重ね一句に時間をかけていることを知り考えが変わった。

初心者がおこがましいが、やはり言葉や表現を吟味した方が良い句に繋がることが多いような気がしている。

🔘園芸サークルの畑、プランター植えのアサガオ、もうそろそろシーズン終わり?

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