歴史探偵・高杉晋作 歴史を変えた力とは!?

山口県は民謡不毛の地といっても言いかもしれないが、そのなかで唯一多少知られた存在が「男なら」、幕末長州藩が沿岸防備のために御台場(砲台)建設に庶民を動員した際に労働歌として唄われたと伝わる。

歌詞の1番、2番は女性の立場で、お国の大事に際しては女ながらも従軍したいと唄われる。しかし3番には後で付け加えられたように突然高杉晋作が登場し、歌詞の最後が、「♪︎♪︎高杉晋作さんは男の男よ偉いじゃないかいな オーシャリシャリ♪︎♪︎」で終わる。オーシャリはおっしゃる通りを意味する囃し言葉で「男なら」がオーシャリ節とも云われる所以である。

御台場建設の時期に高杉晋作が名指しで唄われることはあり得ず、多分高杉晋作が高名になってから歌詞に挿入されたと考えられるが、このように高杉は長州の快男児として山口県では人気の高い人物である。

NHKに「歴史探偵」という番組があり、分かりやすく歴史のひとこまを解説しているが、ここで高杉晋作が取りあげられるとの前宣伝を聞いて、興味が湧き録画して観終えた。

幕末長州藩が内外に敵を迎えて危急存亡のとき、奇兵隊結成から藩論統一のための下関挙兵、四境戦争(第二次長州征伐)での勝利と明治維新に向けて長州藩を導いたことを史実に基づいて解説された。

折角の機会なので番組内容に加え、長州出身の一人として以下二点を付け加えておきたい。

①番組では四境戦争(第二次長州征伐)で兵力過少な長州が大軍の幕府を破った要因を、番組構成からと思われるが、高杉の考案した「散兵戦術」のように放送していた。その効果については異論がないものの主導したのは桂小五郎(木戸孝允)に招かれ、西洋からの軍事知識を元に長州藩の軍制改革を担った村田蔵六(大村益次郎)である。

村田蔵六は四境戦争の実戦に際しては石見口(島根県)方面の指揮も取り勝利へ導いた。また明治陸軍の実質的な創設者でもある。

(「散兵戦術」とは兵士を少人数を基本とする多くの単位に分けて個別に独自の判断で行動させる戦術)

高杉晋作は番組中でも説明の通り四境戦争では九州小倉口の指揮を取り勝利した。この戦いには私のふるさとの厚狭兵が「強義隊」を結成、高杉に直談判して長州諸隊の一隊として参画、総勢86名の士卒と多数の夫卒が従軍して郷土を守ったことが記録されている。

🔘今日の一句

 

鴉来て木守柿さへ余さずに

 

🔘介護棟屋上庭園のサルビア・アズレア、

撮影していると珍しい昆虫がホバリングしながら目まぐるしく動き、長い管を使って蜜を集めている。普通蝶や蜂は花にとまって蜜を吸うと思われるが空中で羽ばたきながらは珍しい。画像検索ではホウジャク(蜂雀)という種らしい。