「坂の上の雲」④コサック騎兵

2月14日のブログ「坂の上の雲」③の続き

坂の上の雲」の主人公のひとり秋山好古は日本騎兵の創始者といわれフランスに留学して騎兵を学び、当時世界最強といわれたロシア陸軍のコサック騎兵対策に心血を注ぎ、いざ開戦となるや満州の野で日本騎兵を率いてコサック騎兵とわたり合い日本の陸戦勝利の一翼を担う。

コサックとは15世紀後半現在のウクライナから南ロシア一帯に形成された集団で、周辺の王侯や帝国等の支配を嫌ったり圧迫を受けて集まった人々といわれる。

普段は土地を開拓、農業や漁業を営みいざとなると戦士に早変わり出来る民族にとらわれない集団で、コサックとは現地の言語で「自由な民」を意味する言葉らしい。

現在ロシアと戦争中のウクライナのゼレンスキー大統領は国民を鼓舞するための演説で「我々はコサックの一族だから敗れることはない」と述べている。

私が高校生時代に観たのがユル・ブリンナー主演の大作映画「隊長ブーリバ」(原作はニコライ・ゴーゴリ)でコサック騎兵の源流とも云うべきコサックの人々とポーランド王国の争いを中心にして、騎兵戦の後ウクライナ平原の土地を得る姿が描かれていた。

またこの映画のなかでも出てきたがコサックの人々が軽快な動きと細かいジャンプで音楽に合わせて激しく踊るコサックダンスは特徴的で有名である。

秋山好古の指揮した秋山支隊は日露戦争の陸戦で最大の苦戦といわれる黒溝台(こっこうだい)会戦で、コサック騎兵も含む敵の主力大軍の包囲に対して屈せず陣地を死守(10万人の攻勢を8千人で支えたといわれる)、臨時に編成された援軍が攻勢に転ずるまで持ちこたえ日本軍の危機を救った。

(秋山好古はコサック騎兵と日本騎兵の正面からの騎兵戦では勝ち目がないと判断しており、遭遇したら馬から下りて戦うことと、火力特に当時の先端兵器であった機関銃の装備に力を入れた。)

 

【歳時記を買い来て浅き春を詠む】

 

🔘カーネーションと小菊、小菊が香る