「ふりさけ見れば」・安史の乱(あんしのらん)

最近毎日の日経新聞を見るのが待ち遠しい。ひとつには現在の日本の金融政策がどう変わっていくのか、日本の財政はどうなるのかについて、自分なりの見立てと実際の推移がどうなるのかについてとても興味を持って注視していることがある。

然しもっと待ち遠しいのは連載小説である安部龍太郎さんの「ふりさけ見れば」が佳境に入り目が離せなくなっていることによる。

二人の主人公、吉備真備(きびのまきび)と阿倍仲麻呂(あべのなかまろ)が唐で再会を果たし、唐で学んだ知識を日本で役立てるべく帰国船に乗り込むが、吉備真備は鑑真和上(がんじんわじょう)と共に帰国を叶えるものの、仲麻呂の船はベトナムに漂着、唐の都・長安に戻る。

仲麻呂はそこで唐第六代皇帝・玄宗の治世下で勃発した「安史の乱」に遭遇、玄宗に近侍してこの対応に当たっているのが現在の状況である。

安史の乱」は隆盛を誇った唐の弱体化のきっかけにもなった大乱で8世紀後半皇帝・玄宗の治世下、寵妃・楊貴妃に取り入った西域出身の、安祿山(あんろくざん)と部下である史思明(ししめい)やその息子達によって引き起こされた大規模反乱で、唐はウイグル等の協力を得て辛くも鎮圧する。

美女として有名な楊貴妃はこの乱の途上で唐軍の兵士達の「国を乱した」という声に押され殺される。

もうしばらくの間日経新聞を毎日読む楽しみが続きそうである。

 

【春立つも木立裸でただ黙す】

 

🔘健康公園の落葉樹が寒さに堪えて待つのは何だろうか?

葉の無い樹木はなぜか物悲しい。