南蛮煙管(なんばんきせる)と矢羽(やばね)すすき

昔から樹の枝などに寄生する寄生木(やどりぎ)という植物があることは知っていたが、自分では葉緑素を持たず植物の根に寄生して花を咲かせるものがあるとは全く知らなかった。

施設の職員さんに教えられた南蛮煙管もその一種らしくススキや茗荷(みょうが)の根に寄生して花を咲かすらしい。

庭園の守り人さんに尋ねると今年は例年以上に暑くて生育が悪く、あるとしたらこの辺りだとススキの根元を教えられ何かそれらしき芽のようなものがあるのを確認した。

それからも雨の無い日が続いて変化がなかったが台風14、15号で雨も降り、もしかしてと思い根元を探すととうとう咲いているのを見つけた。

といっても花開いた感じはなく名前の通りキセルのような独特の形をしている。

とにかく生まれて初めて御目にかかった花であり「思い草」という別名も持つらしい。

別の一本、奥につぼみが数本確認できる

台風で痛め付けられたが頑張り抜いたススキ、頑張ったお蔭で南蛮煙管も花が咲くことが出来る。

これも施設の職員さんに聞いたことだがこのススキの葉には矢羽(やばね)のような模様がついており矢羽ススキという種類らしくこれも初めて知った。

🔘それにしても植物も色々あって奥が深い。

【風雨去り  宿に感謝の  思い草】

 

【ひっそりと  南蛮煙管  草の宿】

 

【矢羽(やばね)なり  勁(つよ)さが似合う                                                                            芒(すすき)かな】