「杏の気分ほろほろ」

モデルで女優の杏さんが書いた「杏の気分ほろほろ」朝日新聞出版刊 を図書館で借り出し読み終わった。

多分今年の1月1日にこのブログに載せた「杏のふむふむ」の姉妹版といえるものだろう。

まず題の「ほろほろ」という意味が今少しわからないが、本の最後に、

『ーーーそうして循環していく人生を歩んでいけたらと思う。そんな日々を、また書き記してみたいとも思う。これからの日々、ほろほろと柔らかく積もって、また形になりますように』

とあり、どうやら日々の生活のことを表現しているようだが、わかったような、わからないような。

この中の一章に「北条政子との一期一会」があり以前杏さんが大河ドラマ平清盛」で北条政子を演じた事のアレコレが書かれているがその最後が、

『もし、また政子を演じられるなら、その時はもう少し年を重ねて尼将軍となって、承久(じょうきゅう)の乱』の演説をやってみたいものだ。』

とあり、さすが歴女の誉れ高い杏さんだと大いに納得した。

鎌倉時代に起こった承久の乱は本当の意味で武士の世に繋がったいわば歴史の節目になる合戦で、このとき北条政子の演説が東国武士団を結束させ勝利へ導いたとされる。

現在進行中の「鎌倉殿の十三人」では北条政子役は小池栄子さんだが、もうじき来るであろう大演説の場面をどう演じるようになるか私も楽しみに心待ちしている。杏さんも待っているような気がする。

実はこの本文中に

『空を見上げれば、平安時代や幕末の頃の星の光が今日も私の上に輝いている。様々な時間は平行して那由多に広がっている』

という文章が出てきてエッと驚いてしまった。70年生きてきて大概の言葉は分かっているつもりだったがこの「那由多」がわからない。

あわてて辞書を紐解くと元は仏教用語で「なゆた・極めて大きな数量」を指す言葉で、具体的には10の60乗や72乗というとてつもない数になるらしい。ひとつ勉強になった。

 

🔘今朝は歩きの途中嬉しい写真が取れた。公園の山法師(名前を同級生から教わった)の実を小鳥が啄んでおり慌ててスマホで撮影が間に合った。目の回りが白くどうやら目白と思うのだが?。

山法師の実はジャムにすると美味しいと書いてあったような気がするが小鳥にはご馳走かもしれない。

 

【朝餉(あさげ)らし   小鳥啄む   法師の実】

小鳥が啄んだ跡

まだ青いたくさんの実