「おかえりモネ」とウッドショック

私の応援している清原果耶さんが主人公役を演じる連続TV小説「おかえりモネ」は現在宮城県登米市森林組合林業の仕事に目覚めている。
この番組で私自身の林業知識を底上げするなか、世間ではオイルショックならぬ「ウッドショック」なる言葉が出始めている。

経済関係のニュースのなかで春頃から米国やカナダ木材の価格高騰が出始め、物流の問題と併せ私も注目していたがあっという間に世界の木材市場に飛び火して需給が逼迫、
例をとると、3月に立法メートル当り35000円のものが、6月には80000円今後は100000円を越える予測らしい。

我が家のすぐ前に新築予定地がある縁者の方の話では、この影響で木材の入手が難しい予定状況になっているとのことであった。

原因は米国でのコロナを見越した都心から郊外一戸建て住宅に移る需要の増加と、世界最大の輸入国中国の需要増加にあるらしい。

3倍近い高騰というと、ついモネの働く森林組合等、国産林業の出番を想定してしまうが、日経新聞の記事によるとそれでも国産木材の出荷には3つの壁があり、伸び悩んでいるとのことである。

①出材する山の山道整備が進まない。ーーー北米などでは平地に植えられたものを伐採するが日本ではほとんどが険しい山で搬出道の整備が必須だが今まで進んでおらず個人の山主が手掛けてる例が多いようだ。

②製材品の価格が上がっても、山の所有者に売り上げが還元されにくい。ーーー例えば杉丸太価格の2割が立木の価格で20年前は5割近くであったものの落ち込みが大きく
林業家が安心して伐採し再造林することに不安がある。

③住宅の建て方が、事前に工場で加工するプレカットが主流になり人工的に乾燥させた材料が求められ、海外に比べ規模の小さい国内製材会社は乾燥用設備が導入しづらい。

山村の過疎化や高齢化で厳しい状況にある林業は知っていたが、「おかえりモネ」の内容と併せ、このウッドショックで図らずも更なる勉強をさせて貰った気がする。
日本の農林水産業は何れも本当に深刻な問題を抱えている。

◎これは図鑑からマルバアサガオのような気がする。
f:id:kfujiiasa:20210704135534j:plain
f:id:kfujiiasa:20210704135611j:plain