インドへの考察③仏教への改宗で差別から逃れる

購読している朝日新聞には、付録として主に国際的な話題を集めた小新聞「GLOBE」が付いてくる。
以前にもこの日記に書いたことがあるが、孫とインドについて話して以来インドは私の継続的なフォロー対象である。

インドは今後も人口が増え続ける事から近い内に世界で1、2を争う経済大国になるとの予測もあるが私の見方は違う。

インドの8割が帰依するヒンドゥー教では階級制・カースト制度が人々を厳しく縛り、成長に不可欠な国民国家と言う姿がなかなか見えにくい事が、結果として成長を阻害するのではないかと考えるのが私の見方である。

今回の「GLOBE」記事で、現在インドではカースト最下層の人々が差別から逃れる為にヒンドゥーを捨て仏教に改宗する動きが目立ち、その指導者の一人が日本人僧侶との事である。

英国から独立の際、宗教上の対立から建国の父ガンジーが暗殺され同一民族で宗教毎に、ヒンドゥー・インド、イスラムパキスタン、仏教・セイロンとして独立した国柄のなかで、さらに集団で改宗する運動があることは余程の事と察せられるが、その反動も恐いものがある。

今日、対中国という意味からも、日本の安全保障や経済にとってインドは極めて重要な国になりつつあるが、国内の対立がどの様に推移するか、政治にヒンドゥー色が強まる現状と併せ注意深く見ておく必要を感じる。

近くの住宅街の小山の脇で咲いている花
f:id:kfujiiasa:20200901080011j:plain
f:id:kfujiiasa:20200901080052j:plain