「坂の上の雲」③旅順攻略戦

2月11日のブログ・「坂の上の雲」②の続き

日露戦争の開戦時ロシアは日本の連合艦隊に匹敵する艦隊を2セット持っていた。旅順を主力基地とする太平洋艦隊とバルト海を管轄とするバルチック艦隊である。

日本は朝鮮や満州に兵を送り、また友好国との貿易もあり日本海域の制海権の確保が日露戦争勝利へ向けた絶対条件であった。

ロシアはバルチック艦隊を第二太平洋艦隊に改編、ウラジオストックに送ることを決め回航を始める。

連合艦隊はもしバルチック艦隊日本海に到着すると海上兵力が2対1の劣勢になるため何としても事前に旅順艦隊を壊滅する必要があったが、ロシア艦は存在することに意義があり旅順の港から出て来なくなった。

旅順港の奥にはロシアの近代的な要塞が築かれていたがこれを攻略して陸から旅順艦隊を砲撃するため要塞の攻略任務を与えられたのが乃木希典将軍である。

乃木将軍は長州の支藩長府藩の出身だが、司馬さんは「坂の上の雲」や著書「殉死」のなかで白兵攻撃のみに固執して6万人の犠牲者を出したその作戦能力や指揮能力を酷評している。

結局この戦いの指揮を乃木の盟友である同じ長州の支藩徳山藩出身の満州軍総参謀長・児玉源太郎が肩代わりして攻略、そこから旅順港を見下ろして砲撃、旅順艦隊を壊滅させ、連合艦隊が1対1でバルチック艦隊を迎え撃てる土俵を整えた。

このように旅順攻略戦は日本海海戦に直結している。

 

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