映画「ひまわり」

住んでいる施設での映画会で1970年に日本で初公開されたイタリア映画「ひまわり」を初めて見ることになった。

何かの映画を視た際に予告編として出てきた微かな記憶があり、あの一度見たら忘れそうにないソフィア・ローレンの顔と一面ひまわり畑の印象が残っていた。
(ソフィア・ローレンと言えば歴史大作の「エルシド」や「ローマ帝国の滅亡」が記憶に残る)

今ロシアとウクライナが戦争状態にあるなかで、この地域を舞台にした第二次大戦の物語として選択されたようだ。

ここにネタバレになるあらすじを書くつもりはないが、東部ロシア戦線にかり出されたイタリアの兵士(マルチェロ・マストロヤンニ)が戦後も帰国せずそれを愛する妻(ソフィア・ローレン)が現地へ捜しに出掛け、戦争がもたらす残酷な結末と少しの希望(それぞれに別の伴侶と子供)を描いている。

イタリア映画と云えばマカロニウエスタンぐらいしか馴染みがなく、あまり期待していなかったがそれは見事に裏切られた。
バックに流れる音楽といい、戦争の想像を越えた残酷さを描く巧みなストーリーと映像といい、良い映画を見終わった満足感が得られた。

ナチスドイツの突然の侵攻・バルバロッサ作戦で始まったロシア戦線は民間人を入れるとドイツ側が1000万人近く、ロシア側が2000万人以上犠牲になったとされ、西部ヨーロッパ戦線とは比較にならないほどの犠牲を出した第二次大戦最大の激戦であった。

私は今までロシアに侵攻したのはナチスドイツ単独行動と思っていたが実際はイタリア、ハンガリールーマニア軍なども行動を共にした。
その為戦局の転換点となったスターリングラード攻防戦以後これ等の各国も多大な犠牲を出すことになった事実をこの映画を端緒に知る事になった。
この事で戦後の東ヨーロッパの事情が少し分かった気がして個人的な学びとなった。

主人公が寒さの中、死にかける地点は映画では「ドン河」として出てきたが、ウクライナから少しロシア側に入ったところにある河で、この地方を地盤にしたドン・コサックのことを3月12日のブログに書いたことがある。

【歩き道 綿毛も飛ぶか 向かい風】
ーーー今朝の健康公園ウオーキングで。

🔘白い花の咲いている木を公園で見つけた。