最近立て続けに、トルコ、イランなどに挟まれた西アジアの国、旧ソビエト連邦の構成国「アルメニア」の名前を耳にしている。
アルメニアの名前はこれが初めてでなく、古代ローマを題材にした映画、例えばソフィア・ローレン、スチーブン・ボイド、アレック・ギネスが出演していた大作「ローマ帝国の滅亡」では、ローマ皇帝の呼び掛けに集まった周辺部族の一つとして古代の戦車上から名乗りを挙げるシーンが記憶にある。
直近の海外ニュースで頻繁に出てくるのが、アルメニアとアゼルバイジャンが、帰属をめぐって民族紛争(戦争)状態にある、ナゴルノ・カラバフ自治州の深刻な状況であり、周辺諸国の思惑と相俟って泥沼状態に陥っているようだ。
また、今読んでいるのが「ペルシャ帝国」青木健著 講談社現代新書だが、この本は現在のイランにあたる古代ペルシャの二大帝国、ハカーマニッシュ朝と、サーサーン朝の興亡を書いたもので、この中で周辺民族として関わりを持つアルメニアが頻繁に登場する。
最後は、民放のBSで放映されたものを、最近録画して観た、2016年のアメリカ映画で、第一次大戦時のトルコ国内のアルメニア人150万人虐殺事件を背景に、アルメニア人男女とアメリカ人通信社記者3名の運命に抵抗する姿を描く、「THE PROMISE/君への誓い」。
たまたまふと目について、深夜放送を録画したのだが、今まで知らなかったトルコの負の歴史を学んだ事と併せ、記憶に残る素晴らしい映画だった。
長い歴史と文化を持つ民族が地政学的な要因で、過去から現代に至るも紛争に無縁では居られない状況を考えると、島国の有り難さを身に染みて感じてしまう。
また、ユーラシア大陸、中央アジアから西アジアには、文明の十字路として、まだまだ知らない歴史がたくさんあることを実感する。
今朝の歩きの途中、「大阪府防災拠点」に満開の菊科の花