NHK BS で放映された1968年のアメリカ映画「戦うパンチョ・ビラ」を録画して観終わった。
実はこの映画は大阪の映画館で一度観ていて忘れ難い記憶に残る映画のひとつで、この映画によって20世紀初頭独裁政権を倒した民主主義革命・メキシコ革命を知るきっかけになった。
映画はこのメキシコ革命で、山賊出身で主に農民軍を率いて活躍したパンチョ・ビラ=パンチョ・ビリャを主人公にした冒険スペクタクル映画である。
パンチョ・ビラ役がユル・ブリンナー、ビラ軍の副官役がチャールズ・ブロンソン、ビラ軍を支援することになる米国人パイロット役をロバート・ミッチャムという重厚な布陣である。
今回字幕で初めて知ったのだが音楽担当が「アラビアのロレンス」「ドクトル・ジバゴ」で馴染みのモーリス・ジャール、確かにビラ軍が進撃したり列車を襲撃したりする際に流れる曲が、「アラビアのロレンス」での似たような場面での音楽と通じるものがあるような気がしている。
余談で申し訳無いがユル・ブリンナーといえば丸坊主がトレードマークの筈だが、この映画では髪がある姿で登場する。この時髪はあったのか、カツラを使用したのかどうなのか余計なことが気になってしまった。
農民達が政府軍に虐殺されるのをビラ軍が助けに行く場面では、農民に政府軍に対する反感を醸成するためわざと助けるのを遅らせるなど脚本も真に迫っている。
一度挫折したパンチョ・ビラが仲間と共に再起を図る為馬を進め、それを空からロバート・ミッチャムが支援する場面で映画が終わるが、そこに字幕で「1年4か月後パンチョビラの5万を超す軍隊はメキシコシテイーに凱旋した」と史実を表しているのが印象深い。
史実をベースにしながら騎馬部隊の集団戦闘場面や政治的駆け引きなど迫力ある娯楽作品になっている。
🔘今日の一句
日向来てひとりダンスの冬の蜂
🔘ベランダで本を読んでいると突然西洋蜜蜂が現れて、人が見ているのも構わずしばらく足ダンスのような仕草をして元気に飛び去った。