一昨日は住んでいる施設の俳句サークルの11月例会があり13名の参加、私は兼題の「新米(しんまい)」の句を含め以下の5句を出した。
①大漁と太刀魚船の早帰り
夏の終わりから秋にかけて朝方ベランダから見ると垂水沖、淡路島の東側に漁船の群れが操業している。漁協に問い合わせると太刀魚やしらすを狙っているらしい。以前垂水の漁協前の港で早帰りしている船を見たことと併せ詠んでみた。
②山穿(うが)つ水路育む稲の波
今年同級生に案内して貰った山口県内で、山を人力で穿った水路の風景が記憶に残っていて、これに田んぼが実った状態を想像して詠んだ。
③獣害の里を案じて栗茹でる
この句は最初「熊出でし里」として詠んでいたのだが「熊」は冬の季語であることがわかり、悩んだ末「獣害」に置き換えることにした。
④露草や辛き渡世(とせい)の道の端(はた)
時折歩く坂の道の溝端や道の端に、鮮やかな青色の可愛らしい露草が顔を出している。庭や花壇に咲く花に比べ厳しい環境だなと思ったことを詠んだ。
⑤新米に糠の香立ちて故郷(くに)想ふ
今年わざわざ山口県から新米を送って貰ったが、着いて直ぐ自分自身で袋を開けてみると、子供の頃記憶した糠(ぬか)の香りが立ち上がってきてその懐かしさを詠んだ。
🔘結果は、②の句が特選2人、④の句が特選1人、③の句が並選2人、⑤の句が並選2人と言う結果であった。
特に特選を3人から推されたのは予想以上で喜んでいる。
掲示して貰う3句は②④⑤とした。
🔘私が特選として推したのは以下の句で、子供の頃宿題などをしながら聞いた、脱穀機の音の記憶がまざまざとよみがえってきた。
過ぎし日の脱穀の音(ね)や今年米
🔘施設の庭、サルビア・ミクロフィラ