墓参り厚狭へ帰省②徳山・児玉神社

厚狭へ帰るついでに立ち寄りを計画したのが、山口県周南市鹿野(かの)にある漢陽寺(かんようじ)で、2日目は忙しいなか案内して貰う予定の中学の同級生と徳山駅で待合せ。

私は待合せよりかなり早めに徳山に着き、駅から比較的近い児玉神社に行って来た。

児玉神社は徳山生まれの日露戦争陸戦の大功労者・児玉源太郎大将を祀った神社である。

萩毛利藩の支藩である徳山藩士であった児玉家は、幕末の動乱のなか紆余曲折を経て年少の源太郎が家督を継ぎ、戊辰戦争に従軍後陸軍軍人として能力を発揮累進する。

台湾総督、陸軍大臣、内務大臣、文部大臣など要職を歴任し総理大臣候補と目された。

特に台湾総督時代後藤新平などを起用した近代化への取り組みや、日露戦争に於ける現地満州軍総参謀長としての活躍が特筆される。

司馬遼太郎さんが明治の青春を描いた「坂の上の雲」では生涯の友でもあった乃木希典とも対比したりして、全編を通じ非常に好意的に児玉源太郎像が描かれている。

日露戦争講和の翌年55歳でその生涯を終えたが、日露戦争前後の心労が影響したのではといわれる。

世間的に高名だとは言えないが、山口県人の先輩のなかで特筆される人物のひとりである。

本殿

明治陸軍の総帥・山県有朋が児玉の死を惜しみ、「老いの坂道で杖が折れたようだ」と詠んだ歌碑

台湾総統李登輝さんが児玉の台湾時代を讃えて揮毫された「浩気長存」の碑

近くの公園にある児玉源太郎

児玉神社の参拝を終えて駅に戻って来たが、未だ待合せに充分時間があり、駅に隣接した周南市立駅前図書館に寄って見た。

この図書館はTSUTAYAの関連会社が運営するユニークな都市型図書館でスターバックスコーヒーなども併設されている。

たまたま地方史関係を探して座った席の目の前が児玉源太郎の資料が集められた書棚で、ここの本を時間まで読ませて貰った。当然ながらこの棚に「坂の上の雲」も揃えられていた。

現在住んでいる神戸市垂水の図書館が現在駅前に新築中で、このような洒落た都市型図書館になって欲しいものである。

🔘今日の一句

 

ホバリング習わずにして赤蜻蛉

 

🔘施設の庭で見つけたショウリョウバッタ(精霊飛蝗)草の中に踏み込まないと見つけ難い。