八月句会

昨日は住んでいる施設の俳句サークル8月例会。

私は兼題になっている「夕凪」の句を含め毎日の作句のなかから一部手直しをしたりして以下の5句を出した。

 

①バス待ちを潮香仄(ほの)かに南風

②仰向けに駄々っ子もがく黄金虫(こがねむし)

③夕凪に鳶舞う輪がまんまるに

④海に向く網戸洗うて風を待つ

⑤鴉来て命を食むや蝉時雨

 

結果は

②が一人の方から特選に推して頂いた。黄金虫がベランダに飛び来て壁にぶつかり仰向けになって手足をバタつかせている様子を読んだのだがその情景を選者にも共有して貰えたらしく嬉しい。

他では④の句を3人、①を1人、⑤を1人とそれぞれ選に入れて頂き想定以上の結果で喜んでいる。

自己評価でも③がこの中では劣るなあと思っていたので客観的な評価と合致しているような気もしている。

施設内に掲示される3句は④、⑤、②の順番にさせて貰った。

私が特選句にさせて貰ったのは

 

夕凪や鞆には古き常夜灯

 

備後国(びんごのくに・広島県)鞆の津は中世瀬戸内海航路の重要港で室町幕府最後の将軍・足利義昭織田信長に京を追放されて後ここに居を移し毛利家に庇護され全国の武将に書状を送り続けた。

鞆の常夜灯は灯台の役目をしたもので今も残り、この句でその姿が浮かんで来るような気がした。

また、④は元々「洗ふて」と書いていたのだが、「て」に繋がる場合は「洗うて」で良いと席上指摘を受けた。旧かな遣いは難しい。

🔘近くのゴルフ場のそば、道にはみ出す夾竹桃