文藝春秋八月号に、「現代の知性24人が選ぶ代表的日本人100人」と題して特集が組まれている。
藤原正彦、保阪正康、坂東眞理子、原田マハなど文藝春秋で比較的よく見かける諸氏が徳川家康などの歴史上の人物から大谷翔平まで色々な代表的日本人100人を論じている。
その中でスポーツジャーナリストの生島淳(いくしまじゅん)氏がスピードスケートを引退した小平奈緒さんをその一人として挙げておられるのを読み嬉しくなってしまった。その要旨は
・日本を代表する人材には競技に対する明確なビジョンを持ちそれをパフォーマンスと言葉で両立、表現する必要があるが最近では小平奈緒のセンスが光っていた。
・小平の言葉へのこだわりは細部まで行き届き、定型文とは違う言葉を丁寧に紡ぎ出す。
・国際人であり引退会見では韓国語、更に自ら技術を学びに留学した競技の本場・オランダの言葉で別れの挨拶をした。
・競技の本場の言語を学ぶことは競技の引き出しを増やすことに繋がり、それが小平のコーナーワークの技術向上に繋がっている。
・陸上の短距離の世界は日本人は太刀打ち出来ないがスピードスケートには「技術」の要素が加わるから対抗でき、高速でのコーナリングが小平の強みとなった。
・スピードと技術の高次元の融合。小平は今後の日本人が手本とすべきアスリートである。
🔘この記事を書くため振り返って調べて見ると、私はこのブログに計6回も小平奈緒選手のことを書いていることが分かった。ひたむきな努力、哲学的な言葉、思い遣りの姿勢等々である。
それだけに100人の中に入っていることが特別嬉しく、その評価されている内容が完全に腑に落ちている。
後進の指導など色々な分野でその持てる力をまだまだ発揮して欲しいと願っている。
🔘一日一句
灼くる街買わぬと決めし本を買ふ