米国の俳優スティーブ・マックイ-ンは私たちの若い時代にハリウッドを代表する俳優の一人だった。
彼の主演映画で私が映画館で見た作品を挙げると、たちどころに
・砲艦サンパブロ
・大脱走
・荒野の七人
・シンシナティ・キッド
等が思い浮かぶ。
ハリウッドの美男子スターとは違う、泥臭い、野性味溢れる姿でアクションを伴う大作に出演していた。
最近NHKBSのプレミアムシネマで放映された「ネバダ・スミス」も初期の頃の作品と思われる。
題名を見て高校生の頃、学校の近くにあった近辺の田舎町で唯一の洋画劇場で見た記憶が甦ってきた。
この映画館には後輩のお母さんが勤めており、その関係で時折無料券が手に入り、その時もこれを利用したのかも知れない。
スティーブ・マックイ-ン演じるインディアンと白人の混血青年が、悪漢3人組に両親を虐殺され、両親の亡骸と一緒に家を焼いて復讐の旅に出る。
この旅に出るシーンで高校生だった私が感じた何かの感覚が、今回再びTVで同シーンを見て何かしら一瞬甦ってきたような不思議な感覚に襲われた。
旅に出た若者に拳銃の使い方や相手との向き合い方を教える事になるのがブライアン・キースという俳優で、以後注目して見るようになったが脇役一筋時折見かけるようになり、時に悪役も似合う渋い感じが特徴だった。
「風とライオン」のセオドアルーズベルト大統領の役も忘れ難い。
3人を苦労して探し出し1人づつ復讐していくのだが
探す相手の1人が銀行強盗で捕まったと聞いてわざと銀行強盗に失敗し同じ収容所に潜り込み脱走を企てて殺すストーリーは凄まじい。
最後の1人に言った変名が「ネバダスミス」、疑い続ける相手との駆け引きや、共に金塊輸送馬車を襲った後対決し、「殺してくれ」と頼む相手を置き去りにするラストシーンも余韻が残る。
今見ても旧さを感じない、私にとって記憶に残る映画の一つです。
歩きの途中、道の隙間にけなげに咲く野草