ヘッドースマッシュトーイン・バファロー・ジャンプ

何時もサンマルクカフェで読む週刊ダイヤモンドには毎号最後のページに「世界遺産を撮る」という写真付きの記事があり、楽しみの一つになっている。

今回の記事は「ヘッドースマッシュトーイン・バファロー・ジャンプ」で、カナダ北西部国立公園内にある世界文化遺産になっている場所の筆者周剣生氏が写した大きな断崖の写真が載っている。
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この文化遺産は、先住民インディアンが西にある草原地帯に住む野生のバファローを狩るため、崖に続く石積みの道を作って追い込み、バファローの群れを崖から落として殺し、その落ちた場所ではインディアンの調理場が作られていた事実に由来するとの事である。
その名前の付け方がまた直接的で、野牛が頭から崖に突っ込む様がモロに想像され何か恐ろしい気がするのだが、カナダの人にとってはこれが当たり前なのだろうか?

崖の高さは18m、バファローの骨は多いところでは11mも堆積していたらしい。
このような狩猟方法は紀元前3500年頃から19世紀まで北米で行われていたと書かれている。

近年この国立公園内にある防犯カメラに、狼の群れがバファローを断崖に追い詰め落下させて、その獲物をむさぼる様子が写っていたそうで、狼はインディアンの狩りを見て学習したのではないかと結ばれている。

私はこの記事を読みながら米国俳優ケビン・コスナーが監督主演してアカデミー作品賞を獲った「ダンス・ウイズ・ウルブズ」をつい思い浮かべてしまった。(この映画は劇場とTVで2回観た)

原住民スー族から「狼と踊る男」と名付けられた、インディアンに心寄せる軍人を描いた西部開拓時代の壮大な物語だが、

・スー族は生きるためにバッファローの群れを追い、狩りを集団で行う。
・狼は賢い動物で周りから人間のすることを観察している。

などが大自然の厳しい環境下で主要なエピソードとして物語中に挟まれておりこの世界文化遺産との繋がりを想像させる。

世界遺産と言うとつい富士山のような、見た目の良さを思い浮かべてしまうが、このような多少残酷ながら動物も介在した厳しい実生活や歴史に密着したものがあることに、少し感動してしまった。