映画「アレキサンダー大王」

NHKBSプレミアムシネマで放送された1956年のアメリカ映画「アレキサンダー大王・原題:Alexander The Great」を長い間録画していたがようやく観終えた。

アレキサンダーを演じるのはリチャード・バートンで私にとっては映画「クレオパトラ」でエリザベス・テイラーの相手役としてマーク・アントニーを演じたのがとても印象に残っている。

云うまでもなくアレキサンダー大王は古代ギリシアの北の辺境と言われたマケドニアの王で、紀元前4世紀全ギリシア軍を率いて宿敵のアケメネス朝ペルシャを征服して中近東全域から西アジアインダス川流域までを版図にしてギリシア古代オリエント文化が融合したヘレニズム文化隆盛のきっかけを作った。

私が名前だけでなくアレキサンダー大王のことを知るきっかけになったのは作家・塩野七生さんが自身最後の長編歴史エッセイと宣言された「ギリシア人の物語」の最終第3巻「新しき力」でアレクサンドロス(ギリシア語読み)のことを書かれたのを読んでからである。

「新しき力」を読んだ上でこの映画を観ると少し平板な感じがして、父や母との葛藤、以下のような有名なエピソードの羅列になってしまっている面もあるが、この映画が作られたのが今から60年以上も前であることを思うと、携わった人々の奮闘も見えて来るような気もしている。

・誰一人乗れない荒馬を乗りこなし愛馬を手に入れる

・暗殺による父の死と即位

ペルシャ王・ダリウスとの戦場(イッソスガウガメラ)での対決

・この結び目を解くことが出来たものだけがオリエント(東方)の支配者になれるとされた「ゴルディオンの結び目」を解くのではなく剣で断ち切る。

・1万人のギリシア将兵ペルシャの娘との合同結婚式を挙行する。

・21歳でギリシアを出てアジアに来て以来一度も帰らないままメソポタミアのバビロンで35歳で迎える高熱による突然の死。

・臨終に近いアレキサンダー大王に呼び掛けられた「この帝国を誰に遺すおつもりか」に対する答えは「より優れたものに」

🔘アレキサンダー大王以降西洋の古代の名将たち、カルタゴハンニバル、ローマのスキピオ、スッラ、カエサルなど全員が武将としての第一にアレキサンダーをあげ、また彼が部下を率いて戦い勝利した戦いは現在に至るまで戦術の教科書として価値があると云われる。

 

夏のカフェ少女一途に履歴書く】

 

🔘健康公園、なでしこと思われる。