二代目コロンビアローズ・智恵子抄

コロンビアレコードは音楽の主役がレコードだった時代には、ビクターと並ぶ2大ブランドだった気がする。
その会社を代表する女性歌手にコロンビアローズと名が付いた人が初代から3代まで居られたらしい。

初代と3代目はほとんど知らないが、中高校生の頃始めて耳にしたことの有る「智恵子抄」を唄われていたのは2代目である。
最近たまたまYouTubeで出会い、メロディーや歌詞をほぼ覚えていることに自分自身が驚いた。

智恵子抄」は元々彫刻家で詩人でもあった高村光太郎が、妻の智恵子のことを書いて詩集にしたもので、この事実をもとに歌謡曲が創られている。

高村光太郎の名前は、多分中学校の教科書に載っていたと思うが「道程」という詩で知っていた。
〈僕の前に道はない、僕の後ろに道は出来る・・・・〉
で始まる有名な詩である。

智恵子抄」の歌詞
♪♪東京の空 灰色の空 本当の空が見たいという 拗ねて甘えた智恵子 智恵子の声が 安達太良(あだたら)の山に 今日も聞こえる♪♪

とても良い詩だと思いつつ何故か大いに違和感を感じた記憶がある。

智恵子は精神を病んで先立ち、智恵子抄は光太郎が妻を偲んで作った詩集だと分かったのはだいぶ後のことで、この時初めてコロンビアローズさんが唄ったときに感じた違和感が氷解した。

安達太良山(標高1709m)は智恵子の故郷福島にある、深田久弥日本百名山の一つで古代の製鉄「たたら」に由来する名前という説があるらしい。

昭和の歌謡曲は音痴の私でもすんなり入っていける包容力がありカラオケで唄うには最適と思われるが、いかんせんこの状況下、しばらく試す機会が閉ざされている。

◎歩きの途中、花を撮ろうと近付いたら3人の小人が出てきた。
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