早春賦(そうしゅんふ)

昨日までとはうって変わり今日は春先らしい晴天に恵まれ心持ちも明るくなるような気がしている。
この時期になるとつい思い出してしまう歌が2つある。

一つは竹内まりやさんの「人生の扉」
♪︎♪︎満開の桜や色づく山の紅葉を
  この先いったい何度見ることになるだろう♪︎♪︎
「今年も桜を見ることが出来そうだ」と少し待ち遠しい気持ちが募る。

もう一つが唱歌の「早春賦」で作詞吉丸一昌(よしまるかずまさ)、作曲中田章(なかたあきら)。
特に詞がとても素晴らしい気がする。

明らかに北国や雪国を詠った内容になっているが、作者は長野県安曇野(あずみの)をイメージして作ったとの事らしい。出身は大分県であり南国出身者が書いた詞とは思えないような春が待ち遠しい感じが出ている。

特に私が好きなのは3番の歌詞

♪︎♪︎春と聞かねば 知らでありしを、
  聞けば急(せ)かるる 胸の想いを
  如何にせよとの この頃か
  如何にせよとの この頃か♪︎♪︎

私の解釈では農家の人の心情を詠ったものではないかと思うのだが。
長い間雪に閉ざされていて身近に迫った春を待つ焦りや期待が素直に感じられる。

雪国の農家の人には及びもつかないが、私も農家の生まれで、今でもジャガイモを植えるときなど、天候をよみながら今植えないと収穫が遅れて梅雨に入る等々と、焦ったりすることがありこの詞に共感する心持ちを多分に持っている。

◎歩きで出会った花
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