コンドルは飛んでいく

サイモン&ガーファンクルというと「古いな」と思われそうな気がするが彼らの歌った「コンドルは飛んでいく」がこの年齢になって妙に気に入っている。

原題「El condor pasa」はスペイン語のようなので孫に確認すると英訳は「The condor pass」で正しいらしい。

この曲は元々ペルー人作曲家が自身で採譜したアンデスの伝承曲をモチーフに歌曲用として発表したものでかなり政治色の濃いものであったらしいがこの後アルゼンチンのグループが演奏していた音源を活用してサイモン&ガーファンクルが彼ら自身の詞をつけ演奏し始めたとのことである。

コンドルはインカ帝国や南米各国を象徴する鳥でこの物悲しいアンデス特有のメロディが大空をゆったり舞うコンドルによくマッチする。

詞も好きで特に以下の3節は気に入っている。

・I'd rather be a sparrow than a snail.   (出来るなら)カタツムリ(地を這う)より雀(空を飛ぶ)になりたい

・Away I'd rather sail away like a swan that's here and gone.   遠くへ船出したい、ここから飛び立つ白鳥のように

・I'd rather feel the earth beneath my feet.   自分の足元に大地を感じていたい。

なぜか地球の反対側アンデス山脈からコンドルのように自由になりたい、なりたくてもなれない土地に縛られている先住民の男の声が聴こえてきそうな気持ちになる。もしインカの遺跡を見る機会があったならこの曲を現地で聞いてみたいものだ。