渋野日向子選手 ④18番ホールのパット

とうとう渋野選手を4回も、それも優勝を逃したことを書くことになってしまった。優勝を逃した時点で書かないと思っていたが時が経ってもあのシーンが心に残っている。

全英女子オープンで優勝して後、国内ツアーに出場して2戦戦ったが全てのラウンドでアンダーパー(基準打数より少ない打数)で廻っており疲れの中その非凡な才能を裏付けている。

然し優勝を逃したNEC軽井沢の試合最終日、最終18番ホール入れれば優勝、入らず2パットならプレーオフの場面で、強めに打ったのが外れて約2mオーバー、返しも外れてボギーで、手の届くところの優勝を逃してしまった。

最初のパットは下りでありこの場面では普通であれば大きくオーバーしないことを最優先で、次に入れることを考える。

渋野選手らしく強めに打ったと思っていたが後のインタビューでこの場面グリーンに上がったときから緊張していて普段通りの手が動かなかったとのことで全英チャンピオンも人の子と納得。

ゴルフはメンタルの要素が極めて大きいスポーツだが一つには静的なスポーツで考える時間が長く、その為過去の失敗が蓄積されて影響する。

ジュニアや若手のパットはシニア選手に比べて明らかに強めに打って入る確率が高い。

若い時分強めのパットだったプロ選手も徐々に強く打てなくなるがこれは返しのパットを失敗した負のイメージが蓄積してメンタルに影響してくる結果だと考えられる。

たった1打のミスが起点で精神的にプロゴルフ選手のプロ生命を断つ事例は沢山ある。

渋野選手はこれからの日本女子ゴルフを背負う宝であり、あの18番のパットを克服してこれからの選手生活のプラス側に働くことを念じている。