映画「島々清(かい)しゃ」

民放の深夜に放送された2016年の日本映画「島々清しゃ」を録画して観終わった。

毎日のルーチンで録画のための番組表を当たっていたらたまたま題名が目につき予約しただけでこのような映画が制作されていたことも全く知らなかった。

沖縄に「島々清しゃ」という歌があり、全体にとても良い印象の記憶があり、ひょっとしてこの歌に関連したものではないかと思い録画したのだがまさしく当たりで、ほぼ主題歌のように使われ嬉しい再会である。

      ♪︎♪︎島々清しゃや 城に御願所よ
  (しまじまかいしゃや ぐしくにうがんじゅよ)
  前の田んぼによ 夕陽赤く燃えてよ
  (まえのたんぼによ ゆうひあかくもえてよ)
  畑で草焼く 白い煙の 煙の清しゃよ♪︎♪︎
  (はるでくさやく しろいけむりの けむりのかいしゃよ

〈この歌詞にある『前の田んぼによ~~~白い煙の煙の清しゃよ』などは私の子供時代の記憶の原景と重なってしまう〉

「清しゃ」とは美しいという八重山諸島の方言らしく島の美しい景色や想い出がゆったりしたリズムで全編を通して三線吹奏楽、バイオリン等を交えて流れ来る。

主人公は音感が鋭すぎて周囲に溶け込めない少女で伊東蒼さんが演じる。どこかで見た顔だと思って後で調べてみると朝ドラ「お帰りモネ」に出演していたことがわかった。

同じく主演が私も応援している安藤サクラさんで島を訪れたバイオリニスト役、少女や島の人々との交流のなかで少女と共に自分を回復していく。

この他にも少女を育てる三線の名人のおじい、おじいの子でありながら唄も踊りも出来ない少女の母親、島で少女やバイオリニストを受け入れてくれる吹奏楽クラブの子供達や指導する漁師等々が出て来て「島々清しゃ」がつないでくれる。

この映画の舞台は沖縄の離島・慶良間(けらま)諸島に設定されているが、私は仕事でこの内の座間味(ざまみ)島を訪れたことがありより親近感が湧いた。

TVで無料で観るには勿体ない映画のような気がした、と同時に沖縄の歌「島々清しゃ」は忘れられない歌になりそうで、YouTube夏川りみさんバージョンなどを繰り返し聴いている。

 

島唄に 故郷の記憶 秋野焼き】

 

🔘公園の楓の葉はすっかり落ちてしまったが残された実を雀が食べに来ている。小鳥達にとってもうすぐ苦しい季節が待っている。