リタイア後野菜作りには頑張ったつもりだが、その他の自然や植物には花も含めて無縁で来たので、最近頻繁に緑の多い公園を歩くようになって今まで知らなかったことを知る機会が増えてきた。
先日歩いている路のそば草むらを見たときヨモギの葉っぱの辺りに白い綿状の玉が付着しているのを見つけカマキリの卵かなと思った。
その時はあまり気にならず通り過ぎたが毎日少しずつ目につくようになり一度つついて見たら綿の固まりは結構硬く全く歯が立たず未知のものに出会った感じがした。
これらを頼りにGoogle検索してみると、これは「ヨモギワタタマバエ(蚊に似た小さい蝿)」に刺激を受けたヨモギの部分が全く違う綿状に成長したものであるらしい。
ヨモギと言えば子供の頃、餅に入れて草餅にするため春に柔らかい葉を摘んだ記憶があり、血止めにも効くと聞いたことがある馴染みの植物だが、このようなものは全く見たことがなかった。
綿状の固まりの中心には幼虫がいるかもしれないとのことなので持ち帰ってハサミで裁ち割って観察してみたが残念ながら見つけることは出来なかった。
ハサミで割った状態、中心部が黒く何かあるようにも思えるが動きは無いような。
ついでに学習したことを付け加えるとこのように虫などによって植物の一部が膨らんだり異常な形になることを虫瘤(こぶ)と呼ぶらしい。植物の癌(がん)とも言えるのかも知れない。
虫こぶに成りやすいのはヨモギの他ブナ、クリ、ヤマフジ、エゴノキ、ブドウなどで虫はハエ類、ハチ類、ダニ、カメムシ等があるとのことであった。
虫こぶはやはりその植物にダメージを与えひどい場合は枯れてしまう。
それにしても自然や植物にはこの歳になるまで知らなかったことが多すぎる気がしている。
【草木にも 辛き癌あり 秋の風】
【秋蓬(あきよもぎ) 虫瘤抱きて なお生きる】