「ライオンのおやつ」

NHKBSのプレミアムドラマ「ライオンのおやつ」全8回を見終わった。
といってもたまたま再放送が1日の内に連続でされており、番組表を見て一括録画したに過ぎないのだが。
週1のドラマはあまり観ることがないが、小川糸さん原作の本が以前本屋大賞にノミネートされていたことを知っていたのでついつい録画ボタンを押してしまった。

海野雫(うみのしずく)という若い女性が、余命宣告を受け悩んだ挙げ句単身で島にあるホスピス「ライオンの家」に入り、旅立つまでに出会った人や心の移ろいが一話毎のエピソードを交えて描かれる。

脇に出る俳優さん達は名前を知っているか、名前は知らなくても顔は馴染みがある人がほとんどだが主演の土村芳さんというのは恥ずかしながら今まで全く知らなかった。
しかし死に直面した人間を暗くならずに演じられたようで大したものだと少々感心してしまった。

百獣の王ライオンは敵から襲われるような心配がほとんど無い。ホスピスのゲストにはこんな気持ちでゆっくりと過ごして欲しいと名付けられた「ライオンの家」では、3時のおやつには毎回ゲストの想い出付きリクエストが抽選されて、当たったそのおやつが皆に出される。

そのおやつと共にゲストの人生があぶり出され、それらのエピソードやふれあいによって雫は自分の死を穏やかに受け入れるようになっていく。

全8回を8日間かけて一日一話ゆっくりと観たが、見るたびに「自分に降りかかったらどうだろうか」という思いが湧いてしまい2回連続は重いと思ってしまった事もあるかもしれない。

人生や死に関する色々な事を毎回問われたような気がするが、雫が死んだ母親などに心の中で会えて穏やかさのなかで迎える最期は誰もの救いでもあったような気がしている。

最終回は、死んでもその人の人生は他の人の中で何かしら受け継がれるというのがテーマだったように私は理解した。

◎歩きの途中あちこちで南天が実を付けているのを見るようになった。
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これは実が白い、こんな南天もあるのだろうか?
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