コメダ珈琲店まで片道約4kmを歩いてモーニングセットを注文、「週刊新潮」を読み始めたがその中の書評コーナーに「味の台湾」という本が紹介されていた。
現地台湾の焦桐さんという著者の色々な懐かしい台湾の味が日本人翻訳者を経て紹介されているらしいが、この記事を見て、昨今多い台湾と隣国との軋轢のニュースの事もあって、少しの時間台湾の想い出が頭のなかを駆け巡る事になった。
台湾の歴史については日本統治時代、中国国民党専制時代など色々な想いもあり、特に第3代総統・李登輝氏の事はこのブログでも触れたことがある。
それはそうとして、私は前後10回程度は台湾を訪れたことがある。観光目的は一度もなく現役時代の全て仕事絡みで長いものは1~2ヶ月、短い場合は2~3日というところだろうか。
この間、本のように味に関する記憶はあまりないが小籠包(しょうろんぽう)が美味しかったこと、食事の味付けが日本人に合うと思ったこと、コーヒショップがとても少なくコーヒーが不味かったことくらいだろうか。
仕事の合間なので観光といえば
・中正(蒋介石初代総統)紀念堂〈衛兵の交代が見どころ〉
・故宮博物館〈北京の故宮博物館より多い貴重な文物)〉
・急勾配のゴルフ場〈山登りかと思った〉位だろう。
台湾は約30年前に私が海外の仕事をするきっかけになった場所で、初めての海外渡航先でもあった。
かなりの場所でまだ日本語が通じ、その分のプレッシャーは感じなかったが、製品の販売先である現地での大きな品質問題の調査と対応という課題で、海外の仕事に慣れていない時分でもあり、販売先、生産工場を巻き込んだ処理は時間もかかりかなり苦労した記憶がある。
これがきっかけになり徐々に海外の仕事の比重が増えて否応なくのめり込むようになってくる。
台湾の首都・台北(たいぺい)の近くを流れる淡水(たんすい)河の対岸に当たる場所・林口(りんこう)地区に当時ライセンス生産をしていた工場があり、ここへは何度も指導で通った想い出の場所になる。
台湾の人々のバイタリティーは、現在の半導体や受託生産大手企業の世界的な活躍で日本でも広く知られているが、私が上海で働いていた折に接触した、中国本土に進出した台湾系中小企業を動かす人々も、その仕事に掛ける熱意は半端でないように感じた覚えがある。
中国本土で働いていたときは時折日本や日本人に対する敵意らしいものを感じることがあったが、台湾ではその種の事は全くなかったような気がする。
現在の台湾海峡は各国軍艦や軍用機が行き交い極めて波が高い状態だが、想い出の土地の一つである台湾がこの先も平穏であることを願っている。
◎歩きの途中で見かけた初めて見る小さな花、名前は?