東芝の3分割報道のことなど

先日いつものメンバーとホームコースでゴルフをした際、昼休憩時にそのうちの一人から東芝が3分割されることについて尋ねられた。私が同じ電機産業で働いていたのを知った上での問いである。

東芝原子力事業の失敗や色々な不祥事で上場廃止迄云われるようになっていたが、ここに来て2023年度にグループ全体を3つの会社に分割して脱総合電機で再生を図ることを発表している。

一つはインフラ関係の会社で設備投資は比較的少ないがビジネスサイクルが長期にわたる事業。
二つ目がデバイス半導体関連の事業で設備投資が巨額に必要でビジネスサイクルが短期の事業。
三つ目は資産管理会社として子会社などを管理する。

当然ながら長い間名門企業・東芝の看板であった民生機器や家電などはどこにもない。

聞かれた事について、私はこの動きを好意的に解説したが、その一番の理由は色々な事業を多角的にしていると、どうしても投資などの判断が後手にまわってしまうし、集中した会社に比べ生存競争に遅れを取る事になってしまうことにある。

総合企業、複合企業は一部が悪化しても他で補えるメリットはあるがその分ここぞの時の集中が出来ないデメリットがあると思うのが実感であり、世界企業の中でも電機のGE、化学のダウ・デユポン、ジョンソン&ジョンソンなどに同様の分割の動きがある。

日本の低成長という悪環境のなかで世界的な脱炭素に向けた大変革が加わり、更に色々な企業の生き残りへ向けた動きが間近に迫っているのだろう。

今の日本はどう見ても誰かの言葉を借りると衰退期にあるとしか思えないが、私自身はこの原因が全て少子高齢化のせいとは思っていない。
これを脱けるには何かのきっかけが必要でありそのきっかけを考え抜く必要がある。
たぶんそれを先行して実行出来るのは大小の企業活動しかないと思える。

◎我が家のガレージ脇に植えているベゴニア
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