「激走!日本アルプス大縦断」

NHKBSで放送されるこの番組「 激走日本アルプス大縦断」を観る度に「世の中にはすごい人がいるものだ」と標高1125mの金剛山に登るのに息が切れる我が身と比べて感嘆してしまう。

[Trans Japan Alps Race トランス・ジャパンアルプス・レース]と名付けられたこの天空のレースは、3000m級の山々が連なる、北アルプス中央アルプス南アルプスを縦断して、日本海富山湾から太平洋駿河湾に至るコースを制限時間8日間で自分の脚だけを頼りに食糧機材も背負って駆け抜ける。

全長は415km フルマラソン10回分、登りの高さを合わせると富士登山7回分に相当するとの事で、聞くだけでこちらは恐怖さえ感じてしまう。
今回は第10回目の開催との事で過去2~3回TV放送を観て来たが最初に観たときはとにかく驚きしかなかったような記憶がある。

2021の今回は8月8日に実施されたが、コロナもあって3年ぶりの開催になるらしい。
全国から41 名が参加し、その中から事前に安全確保のために予選会が行われ本戦参加30名に絞り込まれた。
その選考の前提条件が以下の通りで、これだけでも凄いものがある。
・フルマラソン3時間20分以内
・70km以上の山岳レースの完走経験
・標高2000m以上で10泊以上のビバーグ経験

前回覇者の木工職人、最強と呼び声高い消防レスキュー隊員、 ベテラン銀行員、暴力団担当刑事 などに焦点を当ててその私生活を交えてカメラが廻っていくが、なぜこの苦行とも言えるレースに参加するのか?
その一端は番組の副題~挑戦への渇望~にあるようにも思われるが、自分で自分を駆り立てる、人それぞれの何かが有るのだろう。

レース中の選手を襲う幻覚、意識朦朧、歩きながらや知らずに倒れ込んでの眠り、身体のあちこちの痛みケガ等々極限状態は本当に凄まじい。

レース途中を台風9号が直撃し尾根や稜線を通過する選手達に雨・風が降り注ぎ、命まで危うい状況となり大会はやむ無く中止が決定された。これを聞いて人目をはばかることなく泣き崩れる選手の姿が印象的だった。
まだまだ次回がある。

この番組を撮影したカメラマンやスタッフにも頭が下がる。多分見えないところで命懸けの仕事になっているのだろう。

◎これは鳳仙花(ホウセンカ)のような気がするがどうだろう?
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