MIDWAY・ミッドウエイ

BSTBSの映画番組でアメリカ映画MIDWAY(ミッドウエイ)を録画して観た。
この映画は昭和51年(1976)の作品らしいが私は封切り直後大阪市内の映画館で観た。そのとき購入した映画パンフレットが今も手元にある。
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米太平洋艦隊司令長官ニミッツ大将にヘンリー・フォンダ、日本連合艦隊司令長官山本五十六大将に三船敏郎等豪華な配役と当時の制作費42億円から分かるように、実写フィルムを活用した臨場感溢れる戦闘シーンなどハリウッド映画らしい仕上がりで、45年経過した現在でも古さを感じさせない。

私は今までこのミッドウエイ海戦に関する書籍は色々と目を通しているつもりだが、この映画はかなり史実に忠実に描かれていると判断している。
それだけにこの映画を最後まで見続けるのは日本の敗けを直視せざるを得ないところがあり本当に苦痛で、2~3回中断しながらようやく観終えた。

この海戦は真珠湾奇襲から約半年後、優勢だった日本海軍が米国太平洋艦隊を殲滅し米国の戦意喪失を狙ったもので、太平洋の中央部にあるミッドウエイ島を攻略することで、釣られて出てくる米国機動部隊を叩く作戦だったが、その意図を米側に読まれ更には偶然も重なり日本側が大打撃を被り以後守勢にまわる太平洋戦争の戦局転換点になった。

若いときにこの戦いを知り経過はほぼ暗記しているが、
日本側の実戦指揮が南雲中将、山口少将、参加機動部隊の空母が赤城、加賀、蒼龍、飛龍の4隻、
米側がスプルーアンス少将、フレッチャー少将、機動部隊の参加空母が、ヨークタウン、エンタープライズ、ホーネットの3隻

日本側は空母全4隻を失い、米側は日本側で最後まで残った飛龍艦載機の奮戦でヨークタウン1隻のみ沈没。

情報が錯綜するなかで、日本の空母甲板上の爆撃機が敵空母を攻撃する船用爆弾から陸用爆弾に積み替え、更にまた船用に積み替える作業中に米国の急降下爆撃機に襲われるシーンは、本で読んでも映画を観ても日本人として本当に悔しく胸が痛む。

映画の終わりでヘンリー・フォンダニミッツ大将が呟く「我々の方が運が良かっただけ」という言葉は自戒の言葉であろう。
暗号の解読、偵察機による索敵活動の量と質など、情報戦では明らかに日本側が負けており云いたくはないが「負けるべくして負けた戦い」かもしれない。

◎庭のハイビスカスが一本だけ咲いた。
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