中断中のひとりごと・日日是好日

日日是好日(にちにちこれこうじつ)という言葉を、初めて聞いたのはいつだったか思い出せないが、春の日差しのなかでゆっくり好きな本を読んでいるようなふんわりとした語感がある。

読み方や解釈にもいろいろあるようだが、私自身は「毎日を自分なりに前向きに生きる」と勝手に思っている。

この題の映画「日日是好日」を観たのはNHKBSTVのプレミアムシネマで、主演が、黒木華さん、樹木希林さん、多部未華子
さんで、好きな俳優ばかりに牽かれて録画した。

物語は非常にシンプルで、黒木華さんの女子大生が母親の薦めで、親友の多部未華子さんと一緒に、樹木希林さん演じる先生にお茶を習い始め、自分の生活や成長のなかにお茶が自然に入ってくる日々が、淡々と描かれる。
正直言って若いときの私なら、多分途中で観るのを止めたと思うが、何故か最後までゆっくり見終わることができ、心地よい余韻が残った。

その映画の記憶が覚めない内に、近くの図書館で本を探していたら、偶然に日日是好日の表紙から原作の森下典子著「日日是好日・お茶が教えてくれた15のしあわせ」新潮文庫、に遭遇、ようやく読み終えた。
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今までいわゆる「茶道」については縁も知識もなく過ごしてきて、いろいろな史料や本にある、歴史上の有名人が、お茶や茶道具に拘る様を不思議な思いで見てきたが、この本を読んだお蔭でその訳の一端が少しばかり理解できたような気がしている。

エッセイスト、ルポライターの著者が大学生の頃に茶道を習い始め仕事の傍ら25年に亘って続けてきて感じ取った15の
心に響いたことが、日々の移り変わりと共に描写される。

映画を先に観ているため、読んでいく途中で黒木華さん、樹木希林さん、多部未華子さんの姿が頻繁にイメージとして出てきてしまい困った。

この本のなかには私自身にも考えさせられる言葉が幾つもでてきたが以下はその一つ、第十四章「成長を待つこと」から

[この世には学校で習ったのとは全く別の勉強がある。あれから二十年が過ぎ、今は思う。それは、教えられた答えを出すことでも、優劣を競争することでもなく、自分で一つ一つ気づきながら、答えをつかみとることだ。自分の方法で、あるがままの自分の成長の道を作ることだ。ーーーーー]

◎我が家のガレージ横に最近植え付けた花
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