中断中のひとりごと⑰インドへの考察④RCEP

色々なニュース媒体が、日中韓東南アジア諸国連合(ASEAN)など15ヶ国が参加をした、東アジア地域包括的経済連携協定(RCEP)が発効する見通しであることを伝えている。

この協定に中国が参加したことで、日本は中国に輸出する工業品の関税撤廃率が現状の8%から段階的に引き上げられ将来的に86%まで関税が無くなるとされており、日本に取ってもメリットが大きい事は間違いない。

以前にもこの日記に書いたように、孫からインドの将来性について問われて、自分なりに答えて以来、インドは私のフォロー対象国の一つなのだが、この協定に関してアジアの大国、中国とインドの政策の大きな違いが読み取れ、少し考え込んでしまった。

TPPなどの自由貿易協定は単に関税の引き下げだけでなく、投資についての制限撤廃や、知的財産権保護等が盛り込まれ、政府が経済を管理監督する度合いが高い中国などは、参加が難しいものだが、関係国が中国に配慮したルールとは言え、

・中国は自国の産業が一時的な打撃を受けたり、政策の幅が制限されても、敢えて貿易促進に利があるとして、参加の道を選んだ。
・インドは参加各国から期待されながら、中国などからの輸入品増大による自国経済への悪影響を懸念して、参加を見送った。

インド経済は最近ずっと苦境の中にあり、国際通貨基金(IMF)の見通しによると今年の国民1人当たりGDPは、パキスタンから独立して一般に最貧国と思われている隣国バングラデシュを下回るとのことである。

大国の一方が統制経済が基本でありながら自由貿易協定に参加し、もう一方は自由主義経済が基本でありながら協定に参加できない。
それぞれに思惑や事情が有るのだが、この差は将来どういう形になって現れてくるか、私は以前に予測した通り現時点でみても、少々インドについて辛口採点にならざるを得ないと思うのだが。

いま、庭に咲いている花
f:id:kfujiiasa:20201115111715j:plain
f:id:kfujiiasa:20201115111746j:plain
f:id:kfujiiasa:20201115111812j:plain
f:id:kfujiiasa:20201115111838j:plain
f:id:kfujiiasa:20201115111906j:plain