先日写真撮影のためにふるさとの山口県厚狭に帰省した事をこの日記にも書いたが、そこで農家生まれの私にとって誠に嫌な、痛ましい景色に頻繁に出会ってしまった。
稲が倒れた状態になっているのはウンカによる坪枯れ現象で、一定の範囲内の稲が全滅して収穫不能になっている。
この現象をあちこちの田んぼで見かけた。
この状況が目に焼き付いていたので、少し時間の出来た今日、農水省のホームページで、米の作況指数(9月15日時点)を調べてみたが、全国平均が101(100が基準値)で平年並み、概ね東日本が良く(100以上)て西日本が良くない(100以下)傾向がみられるが、やはり予測の通り山口県は作況指数は83でワースト1となっていた。
ウンカという害虫は私の子供時代から耳にした稲にとっての最大の敵ともいえる小さな羽を持つ虫で、稲に取りつくと口針で茎汁を吸い取り稲を枯らしてしまう。
ウンカは一般的に中国大陸から気流に乗って集団で飛来すると言われるが、山口県は大陸に近く、また今年のジェット気流の通り道であったのかも知れない。
漢字では雲蚊と書くと思うが、これは雲のごとき集団を意味しているのだろう。
私にとってはあまり見たくないつらい風景だが、農業が自然相手だと言うことを再認識した帰省でもあった。これによって更に休耕田が増えてしまわないか心配になる。