映画「引き裂かれたカーテン」

NHKBSプレミアムで1966年の米映画「引き裂かれたカーテン」を録画して観た。

監督がアルフレッド・ヒッチコック、主演がポール・ニューマン更にジュリー・アンドリュースと聞くと、私達の年代からすると巨匠と大スターの組み合わせで、これは見逃せないと思う人が多いに違いない。
私もその一人で事前に内容は知らなかったが、番組表でこの組み合わせを見て録画した口である。

ヒッチコック監督は説明不要な位有名な、サスペンス映画を極めた人、ポール・ニューマンは記憶に有るだけでも「明日に向かって撃て」「暴力脱獄」「ハスラー」「ステイング」それに「栄光への脱出」等がある
一方ジュリー・アンドリュースミュージカル映画で突出しており、特に「サウンドオブミュージック」のマリア役の素晴らしさは眼に焼き付いている。

題名の「引き裂かれたカーテン(Torn Curtain)」はてっきり殺人事件か何かで窓のカーテンが、破られるのではと想像したのだが全くの勘違い、
このカーテンは私達の若い時代、東西冷戦時代の「鉄のカーテン」のことで、英国元首相チャーチルが米国で行った有名な演説「バルト海からアドリア海までヨーロッパ大陸を横切る鉄のカーテンが降ろされた」から来ていることが映画を見ている内に段々分かってきた。

東ドイツ核兵器を無効にし得る理論が開発されたことを察知した米国が、亡命を装いポール・ニューマンが演じる科学者をスパイとして送り込み、たまたま同行することになった婚約者のジュリー・アンドリュース共々、二人してハラハラ・ドキドキのプロセスが演じられる。

今どきの特殊撮影や物量を投じたスパイアクション映画と比べると、過激さはないが地味な周到に練られ抜いたハラハラは、さすがヒチコック監督と唸らせる流れで、めでたくその理論を聞き出し脱出に成功する。

特に東側の保安組織や地下抵抗組織の描写に信憑性があり当時の世相と合わせ、ベルリンの壁崩壊等の近代史を思い起こさせるところがあった。

またまた無料で面白い映画を鑑賞させて貰った。

今日の畑からの収穫 キュウリ3本、ナス4本、トマト5個
f:id:kfujiiasa:20200704093306j:plain