タイの古都チェンマイ・ふれあい街歩き。

タイ北部の都市チェンマイは私にとって大変懐かしい響きの街である。
タイ・バンコクに仕事で駐在していた折、日本から来た家族と観光で、またリタイヤ後も友人と再訪した事がある。

NHKBSに「世界ふれあい街歩き」と言う番組があり、世界各国の都市を訪ね、路地から観光地、名物などをカメラが歩き回って紹介する。
番組表で「癒しの古都チェンマイ」を放送することを知り予約録画した。

チェンマイはタイ第二の都市で、13世紀頃建国されたランナー王国の首都であった、城壁も残る歴史の街で、タイでも北部高原地帯に有ることからバンコクと違って気候的にも過ごし易く外国人長期滞在者も多い。またいわゆる国境地帯ゴールデントライアングルと呼ばれる地域に近く少数民族とも出会える。

番組では懐かしい場面、場所、食べ物などに色々再会したがここではその内、タイの人々の日常に関係した内容で私も体験した二事例を書いておきたい。

①タンブン
町なかで生きた魚やうなぎを袋に入れて売っており、それを市民がわざわざ買って川に放してやる。
ーーータイの人々の仏教信仰から来ているタンブン(徳を積む)の一種で、日本の仏教寺院の一部で行っている放生会(ほうじょうえ)と同じようなものが日常的に営まれており、場合によって川から遠い場合などには鳥を放つ。

カメラも驚いていたが、捕まえて売っている魚をわざわざ買って放つ事が徳を積むことになると言う思考が、中々日本人には理解しがたいのだが。

ちなみにタイの金持ちゴルファーは、ゴルフ場で必要以上にキャディーを沢山連れてプレーしている事があり、外国人のひんしゅくを買うが、実はあれもタンブンの一種でキャディーが仕事にあぶれないよう、徳を積んでいるとの解釈が成立しており、外部から見た印象とは全く異なる習慣である。

またチェンマイでは、私も実際に体験したが、通りがかりの人のために家の前に飲料用の水甕が用意されておりこれもタンブンの一つである。

②精霊「ピー」
街のあちこち、街角や大きな木等に「ピー」と呼ばれる精霊が祀られており年中人々が祈りを捧げる。番組では屋台のおばさんが毎朝近くの古い木に飲み物や食べ物を捧げ売上があがることを祈っていた。
ーーータイと言うと全てが仏教一色のような印象だが実際は仏教伝来以前から土着の精霊「ピ-」への信仰が根付いており、毎日の健康、幸せ等を日々お願いしている。

私の勤務した工場でも建設当初から地元の意見を取り入れ「ピ-」の祠を建てた。タイの従業員は工場の出入りの時には手を合わせていたし、また定期的に寺院の僧侶を呼んでお祈り行事もあった。
日本の神仏習合と同じく仏教との習合もあるようだが、高層建築の並ぶバンコク中心部でも「ピー」の祠はあちこちにある。

家のまわりで育てている花
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