れんげ(蓮華)の花が今年も

コロナウイルス対応で朝の歩きの楽しみだった喫茶店行きを中断しており歩くコースも変えているのだが、もうボチボチ「れんげそう」の季節だろうと思い去年咲いていた田んぼを見ようと、今日は少し回り道をしてきた。
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確かにれんげは咲いているが、去年に比べると咲き方がかなりまだらに見える。
故郷の田んぼもれんげはひどくまだらになってきていると去年聞いた。

子供の頃、農家ではれんげの花が咲いた後、種を採って保存しそれを秋の稲刈りのあとに田んぼに撒いていた。
れんげはマメ科で根に肥料成分を蓄える性質があり、れんげをそのままにして鋤き込み耕すと米作にとって肥料代わりになるため、一面のれんげは熱心な米作り農家の証であり、春にはそれこそ大袈裟でなくれんげの絨毯(じゅうたん)が広がっており、大の字で寝るのにとても適した場所だった。

れんげは種を撒かなくても自然に種が落ちたもので次の年にも花を咲かせるが、これを繰り返すと少しずつじゅうたんがまだら模様になってしまう。
この田んぼもまさしくそのようで、肥料に不自由しない昨今ではやむを得ない事かもしれない。

唱歌「春の小川」は、〈♪♪春の小川はさらさらいくよ、岸のすみれやれんげの花に、すがたやさしく、色美しく、咲けよ咲けよとささやきながら。♪♪〉だったと思うのだが、子供の頃の故郷の春は、この歌によく似た景色だったような気がする。