歴史と経済をそれぞれ一言で言えば

私は歴史も経済も全く系統的に学んでおらず歴史学経済学も云わば門外漢の立場だが、両方ともに面白く興味の対象である。

従って日常の楽しみとして歴史関係の本を読んだり、経済関係の本、雑誌や日経新聞を読んでいる。
最近たて続けに朝日新聞の記事の中にそれぞれ、著名な歴史学者と経済学者が各々の学問についてその真髄を短い言葉で表した内容が載っていた。

歴史学:樺山紘一東京大学名誉教授⇒歴史学は歴史を「構造体の長期的変動」と見なす。指導者の思いつきや偶発的な事件が歴史を左右しているように見えるが、これら偶然の揺れ動きを支える構造体、構造的要因を明らかにするのが歴史学の役割。

経済学:飯田経夫名古屋大学名誉教授⇒経済学をひとことで言うと「およそ人間は命令だけでは動かない」となる。政府や指導者が旗を振っただけでは経済は回らない、利益に従い行動する人間にまかせた(自由主義経済)方が良い。

両方とも「鳴る程な」と納得するが、よく考えてみるとこの短く表した言葉は歴史と経済をそのまま入れ換えてもその底辺に流れる考え方は、充分成り立つ適切な言葉のような気がする。

自分自身、全く畑違いのような気がする両者に興味がある理由が、ようやく少しばかり分かったような気がした。