兼高かおる世界の旅

兼高かおるという名前に思い当たる人はある程度の年齢以上の人だろう。1928年生まれで今年1月に死去された。
1959年から1990年迄長きに亘ってTV番組「兼高かおる世界の旅」の制作と出演をこなし取材で訪れた国は150ヵ国に及んだらしい。

私の小学校4年生の時に番組が始まったことになるが、家でTVを見ることが出来るようになったのは確か小学6年生の頃と記憶しているがその頃にはこの番組を見ていたような気がする、当時アメリカの航空会社パンアメリカンの提供で、子供の私の記憶にも残る印象深い番組だったような気がする。

その兼高さんと私の尊敬する作家曽野綾子さんが世界への旅の話題で対話された本「わたしたちの旅のかたち」2017年(株)秀和システム発行、を読んでいるが、この2人による話は予想どおり経験と知性に裏打ちされてとても面白い。曽野綾子さんも日本財団の仕事で世界を股にかけておられる。

特に「世界は思った以上にルーズ」と題した章は、
・タイで、空港に迎えに来ているはずが事務所で待機して平然としているスタッフ、
・中国で、初めて行くゴルフ場ヘの道をよく知っていると豪語しながら途中で道に迷った運転手、
等々、私も頭に血が昇った経験が沢山あり、話せばキリがないが頷きながら読ませてもらった。

戦後直ぐの厳しい時代から日本女性のレベルの高さを世界に示した大先輩のお二方である。