洪水の調査結果から。

今年台風19号による大雨で堤防が決壊した箇所は全国で140箇所にも上るらしいが、その8割112箇所が川の合流点から1Km以内にあるとの調査結果が報道されている。

私の今住む地域は丁度奈良から西へ流れる大和川金剛山系から北へ流れる石川の合流地点の近くに当たる。

江戸時代以前は頻繁に洪水に襲われた地域のようで神社等の碑に記録がのこる。

この洪水対策と新田開発を兼ねて、江戸時代 大和川の付け替え工事が幕府の許可を得て大規模に行われ、元々北へ流れて淀川水系と平行して大阪湾に注いでいたものを合流点から真っ直ぐ西へ流し堺の湊に注ぐようにした。

その後、格段に洪水は減ったようだが、大和川に対して石川がほぼ直角に入ってくる構造は変わっておらず、先日もJAモニターでブドウ狩りに行って高所から合流点を見て危険な構造だなと強く感じていた。

合流が斜めの場合に比べ直角では付近の本流側堤防にかかる圧力は格段に大きくなる。

年月が経過すれば堤防も劣化し、河川の土砂も堆積して更に気候変動が追い打ちをかけて危険度は時間と共に確実に増大していく。

TVで見る堤防決壊の映像は衝撃的だが、あの風景は今やどこの地域で起こっても不思議でない。これを書きながら地域のハザードマップを取り出し見てみた。

身近なところの災害の歴史を知り地形を観察して危険性を認識しておくこともこれから更に必要になってくるかもしれない。

「災害は忘れた頃にやってくる。」は今も活きている。